6日(金)、2012年度春学期の定期試験時間割が公表された。今回の試験から、WEB上のシステムで、自分が履修している科目のみ時間割を確認することも可能になった。また、これに伴い慶應義塾大学教育支援システムが刷新された。デザインが新しくなり、様々な機能が追加された教育支援システムについて、湘南藤沢事務室に話を伺った。

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 今回、湘南藤沢事務室の学事担当課長である中峯秀之さんと、同じく学事担当の橋本昭宏さんに話を伺った。


–今回、どのような機能刷新が行われたのですか?



 従来から全塾で利用できた教育支援システムが刷新されました。画面が新しくなり、3つの機能を追加しました。



 新しい教育支援システムはSFC-SFSとkeio.jpから利用することができます。SFC-SFSの「履修授業」ページにある「学事Web」の項目に行き、「keio.jp 教育支援システム」というボタンを押すと見ることができます。keio.jpの場合には「教育支援システム」から行くことができます。


(無題)「keio.jp 教育支援システム」をクリック



 従来使われていた教育支援システムに、「学生時間割」「シラバス・時間割検索」「試験時間割」という機能が追加されています。


(無題)新しいデザインの画面



 まず「学生時間割」ですが、これは自分が現在履修している授業を、時間割形式で閲覧することができます。また、時間割の科目名をクリックすれば、講義案内に飛ぶことができます。加えて、表示されている教室名をクリックすれば教室の場所や設備情報などを確認することも可能です。その他にも、自分が受けている授業の補講・休講情報が、一覧形式と時間割内アイコン表示の両方で見ることができます。


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 履修申告の際にもこのシステムは活用できます。履修登録した科目をこの時間割に表示でき、万が一エラーがある場合には赤く警告してくれます。従来の学事WEBシステムでは分かりづらかった履修エラーが見やすくなりました。

 さらに、この時間割はPDFで出力することもできます。日本語と英語に対応しており、簡単に切り替えることができます。SFCでGIGAの授業を履修している学生にも利用できるようになっています。



 次に「シラバス時間割検索」です。SFCには、昔からシラバス検索システムがありましたが、それとは別の全塾対応シラバス検索システムとなっています。いままでは、例えば経済・経営系の授業を取りたい場合は、経済学部や商学部のシラバスも別に参照しながら履修を考えなければならないなど、非常に手間も時間もかかりました。それが今回の検索システムで、一度に確認できるようになります。


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 このシステムでは、学部にチェックマークをつけて検索することで、各学部で開講される授業をまとめて時間割形式で見ることができます。また、所属学部や学年によって、履修可能な授業も一目で分かります。「学生時間割」と同様、開講される教室や講義内容を確認することができます。もちろんこのシステムも日英対応しています。



 そして「試験科目時間割」。これは、履修している授業の試験内容や評価方法をPDFで出力してくれるシステムです。従来は、各キャンパス内の掲示板やWEBサイトで、試験の一覧表を公開していました。しかし、各学部で実施される全ての試験が掲載されているので、情報量が膨大で、自分が受けるべき試験を見つけ出すのが困難でした。学部によっては、掲示が20枚にも及ぶ場合がありました。三田キャンパスなどでは、その掲示に多くの学生が群がって自分の受験科目を探し、メモをするという状態でした。

 このシステムでは、自分の履修している科目のみを出力してくれるので、探す手間が省けます。しかも、全塾対応なので他地区の授業を受けている場合でも、簡単に受験すべき試験が閲覧できます。


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 また、試験情報の更新があった場合でもここに追加情報として記載されます。ただ、情報が追加されても連絡が来るわけではないので、紙の掲示と同様、適宜確認してください。現在、試験時間割だけは日本語のみの利用となっているので、今後対応していきたいです。


–システムを刷新した経緯は?



 なんといっても学事WEBシステムは非常に古く、使いづらいということがありました。実は、学事WEBシステムは10年以上ベースの部分が変わっていません。1999年に慶應義塾大学が、他大学に先駆けてWEB履修申告システムを導入したのですが、そのシステムをずっと使っています。今回の教育支援システムの刷新により、見づらかった履修時間割や補講、休講情報が見やすくなりました。


–SFC-SFSはどうなりますか?



 SFC-SFSは、SFCの授業に特化したシステムです。先生とのコミュニケーションや、授業の課題を提出する際に利用されています。また、メンターや卒プロといった、SFC独自の項目も組み込まれていて、全塾対応の教育支援システムとは一線を画しています。

 ただ、SFC-SFSでは休講、補講情報を閲覧することができません。さらに、他地区の時間割も表示されません。そういったSFC-SFSで出来ないことを、教育支援システムでカバーしていこうと考えています。学生や教員もSFC-SFSに慣れているので、無理に移行せず、今回刷新した教育支援システムと、SFC-SFSとを共存させていきます。ただ、SFCの学生に不利益が出ないよう、教育支援システムとの連携、接続をしっかりやっていきます。


–今後、学生にとってどのような影響がありますか?



 システムが刷新されたので、今後は学生側の様子を見ながら掲示方式を変え、最終的には紙の掲示をやめる可能性もあります。今回は刷新の告知を行っていないので、掲示板にもWEBにも試験時間割を掲示します。ただ、情報源が複数あると、万が一修正などがあった場合に情報に差異が生まれてしまいます。そういったことを防ぐために、紙の掲示を取りやめ、WEBに集約していきたいです。

 SFCは意外と、他地区の授業を履修している学生が多いので、そういう学生も簡単に他地区の情報を見ることができるようになりました。また、そうでない学生でも休講、補講情報を簡単に見ることができます。今回のシステム刷新で、SFC生も普段から活用できるシステムになったと思います。ぜひ利用してみてください。