【セッション】ビブリオバトルに画像が奏でる音楽!? ORF前夜イベント「Preliminary Session」
19日(木)の夜、東京・六本木のイベントスペースSuperDeluxeでORF前夜イベント「Preliminary Session」が開催された。このセッションは、SFCの学生、教員、卒業生が魅力的な本の紹介を競う「ビブリオバトル」と、未来の音楽を見つめるライブ「岩竹徹+CYBER SOUND PROJECT」の2部構成。来場者はステージ上の談笑を楽しみつつ前衛的な音楽に酔いしれた。前夜イベントの開催は今年で2回目となる。
自分を語れ! 多彩な本が集まるビブリオバトル
主催者である水野大二郎環境情報学部准教授の挨拶から始まった。水野准教授は「SFCでは卒業生と学生が接する機会が少なく、卒業後にどのような活動をしているのか見えづらい。そこで、卒業生が学生を、あるいは学生が卒業生を知る交流の場としてPreliminary Sessionを設けた。ドリンクを飲みながら気楽に楽しんでほしい」と呼びかけた。
そのまま、ビブリオバトルへ。それぞれイチオシの本を紹介し、どの本が一番読みたくなるかを競う。
今回のテーマは「自分がつくったメディア」。バトルにはSFCの学生、教員、卒業生らあわせて14名が出場し、これまでに自主制作や自費出版した本や自分の活動とゆかりの深い本を紹介する。プレゼンテーションを通じて各々の活動を知ることが、今回のビブリオバトルのねらいだ。紹介された本は、音楽、ファッション、建築、古生物学など多岐にわたった。また、議題は本の内容に限らず「本とはそもそも何か?」「SFCとは何か?」という議論にまで波及し、SFCの多様性を実感できるビブリオバトルとなった。
ORF前夜を「見える音楽」で沸かす! サイバーサウンドプロジェクトによるライブ
セッションの後半では、岩竹教授をはじめとする「サイバーサウンドプロジェクト」によるパフォーマンスが行われた。
今回のコンセプトは、ORF2015のテーマ「次世代の芽」にあわせ、未来の音楽を見つめる「次世紀音楽の芽」。リアルタイムで画像の情報を音の波形に変換して奏でられる音楽や、ライブコーディングによる演奏など、耳だけではなく視覚にも訴えかけるクリエイティブなパフォーマンスが会場を熱く魅了した。
次世紀の芽を育む交流の場を体現
昨年に新たな試みとして始まり、今年も開催されたORF前夜イベント。発表やパフォーマンスもさることながら、休憩時間に学生や教員、卒業生、来場者らが入り交じり、立場を越えてフラットに会話を楽しむ姿も印象的だった。100年後につながる新しい挑戦を「次世紀の芽」と呼ぶのなら、Preliminary Sessionは世代を越えた交流を促し、「次世紀の芽」の芽吹きを助ける場になっていたと言えるだろう。来年の前夜イベントはどのような挑戦が見られるのか楽しみだ。