SFCのメディアセンターには、学生による学生のキャンパスライフを支援する団体がいくつか存在するのはご存知だろうか? 6月7日(金)にそれら団体の活動を紹介するイベント「集まれ! メディアセンターの働きマン」がメディアセンターで実施された。編集部はイベントの様子を取材し、「働きマン」たちの活動の様子をまとめた。

今回のイベントは、「メディアセンターの働きマン」の一員であるメディアセンターフレンズの企画により行われた。メディアセンターで活躍している、AVコンサルタント、WRコンサルタント、DBコンサルタント、CNSコンサルタント、メディアセンターフレンズ(司会側より席順)の学生が登壇し、各自の仕事内容や仕事にまつわる小話を披露した。

部外者が知らないような話も多く、盛り上がるイベントとなった 部外者が知らないような話も多く、盛り上がるイベントとなった

メディアセンターの働きマンはどんな人たち?

CNSコンサルタント

CNSコンサルタントの古谷さん CNSコンサルタントの古谷さん

司会

—— どこでお仕事をしていますか?

古谷
メディア1階の奥のドアの先にいます。営業時間が9:20から22:30までと比較的長く開室していて、基本的には学生4人体制で勤務しています
プリンターやWi-Fiをつなげてくださいといった時間のかかる相談をされることもあり、多くの人が相談に来てもお待たせせずスムーズに相談に乗るため4人勤務になっています。

司会

—— どんなお仕事をしていますか?

古谷
人に見えている部分と見えない部分の2つに分かれています。前者は、ノートパソコンや充電器、DVDドライブなど機器類の貸出しですね。あとは先ほど出た、CNSやパソコンに関係する相談を受けています。後者は、貸出したパソコンのリセットや貸し出しシステムの開発、意外なところでは学内のプリンター用紙の補充などをしています。

AVコンサルタント

AVコンサルタントの高橋さん AVコンサルタントの高橋さん

司会

—— どこでお仕事をしていますか?

高橋
正式な呼称としてはAV・FABコンサルタントとなっています。メディアセンターの1階奥にあるAVカウンターでAV機器を貸し出しています。メディアの入り口にある3Dプリンターなどが並ぶ場所が、FABコンサルタントが働いているFABスペースとなっており、そこで働いています。
AVコンサルタントは全員がやりますが、FABコンサルタントはあくまでも希望制です。ですが、意外とみんな積極的にやっています。

司会

—— どんなお仕事をしていますか?

高橋
AVカウンターでは、カメラなどのAV機材の貸出しや、FABスペースの利用申請書類を書いてもらっています。FABスペースでは、機材の紹介や説明だったり、難しい機材を一緒に使ってみたりといったことをやっています。コンサルタント全員ではないのですが、音響スタジオを使用するための講習を行ったりしています。

WR(ライティング&リサーチ)コンサルタント

WRコンサルタントの石塚さん WRコンサルタントの石塚さん

司会

—— どこでお仕事をしていますか?

石塚
2階の階段を上がってすぐ、メディアセンター中央部のイベントスペースにいます。いつも独りでポツンと過ごしているのがWRコンサルタントです。現在7名のコンサルタントが所属していて、それぞれ週1回2-3時間働いています。
博士課程のコンサルタントも多く、入れる時間に入っているので、人がいる時間が開いていることになります。

司会

—— どんなお仕事をしていますか?

石塚
学部生、院生問わず、研究のやり方や論文の構成などの説明をしています。授業レポートレベルでも大丈夫ですし、何を研究すれば良いのかという、研究全体のデザインのコンサルティングをすることもあります。英語ネイティブのコンサルタントもいるので、英語論文の相談に乗ることも可能です。コンサルタントも様々な分野の人がいますし、専門に合わせた相談先を案内するなど、研究分野に応じた対応をしています。

DB(データベース)コンサルタント

DBコンサルタントの原田さん DBコンサルタントの原田さん

司会

—— WRコンサルタントのご近所ですよね?

原田
はい、そうです。2階のイベントスペースの横で、4限の途中から6限の時間に勤務しています。
メディアセンターの職員さんが9時15分から17時まではレファレンスデスクで対応していますので、職員さんの勤務後にサポートする形で入っています。

司会

—— どんなお仕事をしていますか?

原田
慶應義塾大学が契約しているデータベースの使い方を説明するのが主な業務です。具体的には、先行研究の文献などを検索するときに、どんなデータベースをどんな風に検索すれば良いのかを説明すると言ったところです。なので、WRコンで研究のデザインだったり、書き方を教えてもらいつつ、資料についてはDBコンで教えてもらったりというような利用の仕方もあります。

メディアセンターフレンズ

メディアセンターフレンズの比留川さん メディアセンターフレンズの比留川さん

司会

—— どこでお仕事をしていますか?

比留川
他の4つのコンサルタントと違って、コンサルタントではないので、勤務場所があるわけではないです。集まれとなったら、メディア2階のMMLSという場所に集まり、企画についてミーティングしたりします。

司会

—— どんなお仕事をしていますか?

比留川
所属している学生も5名ほどしかいないレアな団体です。4つのコンサルタントの仕事内容を聞いて、メディアセンターってすごいと思ったのですが、そういったメディアセンターの機能などを伝えていくのがお仕事です。他のコンサルタントと大きく違うのは、アイデア力と現場力が試されることです。今回みたいなイベントを、アイデア出しから形にするまでことが主な業務です。

それぞれがお仕事を始めたきっかけ

司会

—— それではWRコンサルタントの石塚さんからお願いします。

石塚
コンサルタントも博士課程も今年の4月から始めたのですが、大学院の先輩がちょうどコンサルタントを辞めるとのことで、やってみないかと言われ、紹介される形で入りました。

司会

—— AVコンサルタントの高橋さんはいかがですか?

高橋
大学に入学したとき、3Dプリンターとかを使いたいなと思っていたら、サークルの先輩からAVコンサルタントを勧められました。それ以来興味を持って、1年秋から入りました。

司会

—— 自分の技術を身につける狙いがあってAVコンサルタントになったということですか?

高橋
そうですね。もちろん前提となる知識がある方が良いんですけど、カメラやFABの知識がなくても入れるので、そういう動機を持った人でも入れます。

司会

—— なるほど、さてDBコンサルタントの原田さんはいかがでしょうか?

原田
僕は3年春から入ったのですが、他のコンサルタントと違い、若くなくとも入れるというのがあって入りました。メディアで働きたい思いはあったものの、機会を逃し続けてしまっていたので。

司会

—— CNSコンサルタント古谷さんはどうでしょうか?

古谷
私自身も先輩の紹介というのが大きいです。CNSコンサルタントは年2回新人の募集をしているのですが、そのうちの1回に現役のコンサルタントからの推薦を受けて入るという制度があります。そこで先輩からの推薦を頂いたのが主な理由です。あとは自分が情報基礎などで人に教えるのが好きだったので。情報基礎のSAでも良かったのですが、CNSのネットワーク全体を支えているっていうのが良いかなと思いました。

司会

—— では最後にメディアセンターフレンズの比留川さんどうぞ。

比留川
私は全く紹介とかではなく、メディアセンターの公式ホームページを見ていたら、メディアセンターフレンズの募集があることを発見して応募しました。メディアセンターフレンズ自体には、このようなイベントに昔参加したことがあり、興味を持っていました。

お仕事にまつわるあるある話

司会

—— 業務内容もわかってきたところで、ここからはあるあるみたいな話を聞きたいです。原田さんからお願いします。

原田
先ほど偉そうにDBコンサルタントの業務内容を説明したんですが、その業務をしたことがほとんどないですね。DBコンサルタントあるあるとしては、1番多くされる質問が「この本どこにありますか?」という質問、ということです。つまり本探しが主な業務です。

司会

—— 蔵書もある意味DBですしね。

原田
KOSMOSもDBの1つなので、業務内容に沿っているのは間違いないです。

司会

—— WRコンサルタントもそんなに人が来ませんか?

石塚
1日1人くれば良いくらいではありますね。ただ、来てくれれば1人30分から1時間くらいは話すことになります。また、秋は卒業プロジェクトがあるので忙しくなりますね。この時期は少なめです。

司会

—— それと比べ、AVコンサルタントは人がいっぱい来ますよね?

高橋
そうですね。時間によってかなり違いはありますが、カウンターでは、一眼レフとかは売り切れることもあるくらい人気です。
人の多さは授業によっても変わって、ビデオカメラで撮影をする授業への機材貸出しや、FABなら脳科学の授業で脳みそを3Dプリントするなど、対応に追われることもあります。

司会

—— CNSコンサルタントはどうですか?

古谷
仕事量はかなり差があります。来るときと来ないときの違いもありますし、4人勤務なので入り口側の人に集中するのはありますね。

司会

—— メディアセンターフレンズあるあるはありますか?

比留川
職員の方々と一緒に企画をする団体なので、職員さんとの絡みは濃厚ですね。あるあるといえば、職員さんが「企画を持ってこい」と匂わせてくることが、結構あるあるです。

未来の働きマンに向けて

司会

—— こんな働きマンなら「いらっしゃ〜い」となる人を教えてください。AVコンサルタントからお願いします。

高橋
コンサルタント、接客業なのでコミュニケーションに自身がある方の方がいいですね。技術力は問いませんが、自分に足りないものを積極的に学びにいく意識は重要だと思います。

司会

—— WRコンサルタントの石塚さんどうぞ。

石塚
新人さんに向けてというと、私も新人なので難しいのですね。ポスドクや博士課程の方が基本的には勤務しているので、難しいですが博士課程に進んでください、というところでしょうか。せめて修士くらいまでは欲しいですね。

司会

—— DBコンサルタントからもよろしくお願いします。

原田
特別な条件はありませんが、勤務時間中にデータベースの点検を行うので、常に真面目に業務に取り組める方が向いているかなと思います。最低条件は1時間椅子に座っていられることですかね。

司会

—— CNSコンサルタントはいかがですか?

古谷
技術がないとダメだと思われがちですが、マストではありません。とはいえ、システム開発を行うこともあるのでプログラムが書ける人が望ましいですね。ただもっと大切なことは、1限に起きられる、夜勤に入れることですかね。利用者の方とのやり取りの種類も多いのでしっかりと報連相ができることも重要です。

司会

—— 最後にメディアセンターフレンズからよろしくお願いします。

比留川
技術的なものはいらないです。メディアセンターが好きなこと、メディアセンターの要素を見つけてつなげることを楽しめる人が向いているのかなと思います。

未来の「働きマン」はあなたかも!? 未来の「働きマン」はあなたかも!?

SFC生の心安らぐ場所となることも多いメディアセンターだが、本来の目的である『「見つける・考える・生みだす」を支援する』ために様々な学生が活躍している。この機会に新たな「メディアセンターの働きマン」に触れ、より一層メディアセンターを活用してみてはいかがだろうか?