31日、六大学野球秋季リーグ戦早慶戦2試合目が行われた。試合結果は慶3-3早で引き分けとなり、勝率差で義塾が秋季リーグ戦の優勝を決めた。

優勝をかけた負けられない一戦

この試合に勝つか引き分けにすれば、六大学野球リーグ春秋連覇となる義塾。対する早稲田も前日の1試合目に勝利しており、この試合も勝てば早稲田が優勝となる。

1試合目の内容は以下の記事を参考にしてほしい。

優勝を争う永遠のライバル二校が、明治神宮球場で激突した。

試合経過は以下の通り。

1 2 3 4 5 6 7 8 9
K 0 0 0 0 1 0 2 0 0 3
W 3 0 0 0 0 0 0 0 0 3

試合結果は同点により引き分け。勝率差で義塾が六大学野球秋季リーグ戦の優勝となった。義塾は39回目の優勝、30年ぶりの春秋連覇を達成した。

序盤、早稲田に3点の先制を許す

義塾のスターティングメンバーは以下の通り。

打順 選手 学部
1 萩尾 匡也 環3
2 渡部 遼人 環4
3 下山 悠介 商3
4 正木 智也 法4
5 廣瀬 隆太 商2
6 福井 章吾 環4
7 橋本 典之 環4
8 朝日 晴人 環3
9 増居 翔太 総3

慶應の先発投手は増居、早稲田の先発投手は徳山。

初回、義塾は1番萩尾がツーベースヒットを放つと、続く渡部がノーアウト1、3塁のチャンスを演出。しかしその後が続かず、この回は無得点に終わる。

対する早稲田は1回裏、ツーアウトの場面から3番蛭間が出塁すると、続く4番今井がレフトにヒットを打ち、5番丸山がデッドボールで満塁に。さらに続く6番岩本が右タイムリーツーベースヒットを放ち、初回から一気に3点を先制される。

義塾が巻き返し同点に!

3点を追いかける義塾。次に試合が動いたのは5回表。

7番橋本がゴロで出塁すると、続く8番朝日がデッドボールで出塁。さらに代打古川のバントが成功し、1アウト2、3塁のチャンスを作る。2番渡部が内野へのヒットを打ち、3塁走者が帰還して1点を巻き返した。

さらに7回表、9番古川のセンターヒットから、代打若林がフォアボールを見切ってツーアウト1、2塁に。続く2番渡部の右適時打で2塁走者が、さらに守備の悪送球の間に1塁走者も帰還し同点に持ち込む。

一方で守備も奮闘し続け、初回以降早稲田に追加点を一切許さない。

クライマックスを迎える早慶戦

同点のまま動かず、お互いに追加点を得たいという状況。

8回 両者とも得点ならず

8回表、義塾は5番廣瀬がデッドボールで出塁すると、さらに盗塁に成功し、1アウト2塁のチャンスに。しかし得点には繋がらない。

8回裏、早稲田の先頭打者8番鈴木にセンターヒットを打たれ出塁を許す。その後、1番中川のゴロを処理し鈴木を封殺する。ここで投手を橋本達弥に交代するが、2番福本にヒットを打たれツーアウト1、2塁に。さらに暴投のため3塁への進塁を許すが、3番蛭間を空振り三振に討ち取って窮地を脱した。

9回 優勝の行方はどちらへ

9回表、追加点が欲しい義塾。先頭打者の8番朝日がツーベースヒットを放つと、9番古川の犠牲バントで1アウト3塁の大チャンスに。しかし後続を早稲田の投手、西垣に討ち取られ、得点にはならなかった。

9回裏、ここでの失点は早稲田の優勝を意味する。絶対に守りきりたい場面だ。

早稲田打線は六大学野球秋季リーグ戦首位打者である、4番今井から始まった。ツーストライクの場面で今井のバットは快音を響かせ打球が左方向へ飛ぶが、ショート朝日がこれに飛び込みアウトにする。

ところが6番岩本にバットを折りながらのヒットを放たれ、2塁に進まれたことで一気に緊張が高まる。早稲田は代打小野元気を投入。しかし小野の高く上がった打球を義塾が捕り、スリーアウト。

今季リーグは延長戦を行わないという規定のため、これにて「引き分け」という形で試合が終了し、勝率差で義塾の六大学野球リーグ連覇が決まった。

祝、義塾優勝!

順位 大学名 試合数 勝数 敗数 引分数 勝ち点 勝率
1 慶應義塾 10 4 1 5 6.5 .800
2 早稲田 10 5 2 3 6.5 .714
3 明治 10 4 2 4 6 .667
4 立教 10 5 4 1 5.5 .556
5 法政 10 1 3 6 4 .250
6 東京 10 1 8 1 1.5 .111

試合後、義塾野球部の堀井監督は「非常に苦しい秋のシーズンだったんですけども、本当に選手が頑張ってくれてホッとしているというのが正直な気持ちです。」などと、声をつまらせながら語った。

傘の見えなくなった神宮球場に、應援指導部の歌う塾歌の高い声が響いた。

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