ボートの第100回全日本選手権が5月12-16日に海の森水上競技場でマスク対策を行いながら、観客を入れて開催された。
決勝に残った3組の結果は以下の通り。

  • 女子付きフォア4位
  • 男子ペア4位
  • 男子エイト5位

SFC生の野村瑛斗さん(総3)左から2番目=慶大端艇部提供 SFC生の野村瑛斗さん(総3)左から2番目=慶大端艇部提供

レース後にインタビュー

今回は女子付きフォアのメンバーでもあり、女子の主将である伊地知真優さん(環4)がレース後インタビューに応じてくれた。

全日本選手権を終えて

—— 女子主将として今回の大会全体はいかがでしたか?

対抗クルー(エースの艇)と対抗ではないクルーでどのようにコミュニケーションをとるか、どういうことをお互いが行うのかを共有するというのを意識しながら大会まで準備しました。

女子舵手付きクォドルプル1番右が伊地知さん 女子舵手付きクォドルプル1番右が伊地知さん

—— その中でも特に全日本選手権に向けて苦労したことはありますか?

苦労したこととしては、早慶戦が4月にあり大会まで1ヶ月ない期間の中でクルーを完成させなければならないことです。
スイープ(オールが1本)とスカル(オールが2本)で感覚が違うので、漕ぎの感覚が戻らなくてクルーでまとまるというよりも、漕ぐというところに意識をおいたところがすごくやりづらかったです。

—— 今回海の森水上競技場で初めてのレースでしたが、海の森水上競技場について施設の使いやすさ等は選手の目線からみてどう捉えられました?

競技場自体は綺麗で使いやすくて、オリンピックでも使用された施設ということで、普段とは違う環境であり、新鮮な気持ちで漕げたというのはとてもよかったです。ただ、効率的には戸田から全部の船を海の森に移動させて、選手が移動して、ホテルもというのはコスパが悪いとは思いました。

—— ホテルも、今回取られましたか?

大学によって違いますが、慶應は近くにホテルをとってマネージャが車で毎日送迎をしてくれました。他の大学では毎日戸田からここまで通う選手もいて、どちらにしろお金がすごくかかるのは、いろんな大学が苦労したことだと思います。

—— 次の大学選手権に向けての意気込みをお願いします。

大学選手権でも結果を1番に求めています。今回は4位という結果に終わってしまったけれども、メダル、優勝に近づけられるように、もう少し後3ヶ月くらい細かく詰めていきたいなと思います。

SFCとボートとのつながり

—— ボートにつながったと感じるSFCでの学びはありましたか?

私は諏訪正樹教授の身体知の研究会に入っています。そこでは感覚の言語化をテーマとしてやっていて、人の感覚をどう言葉として表せられるかを研究しています。
そこがボートに直結していて、ボートで水の感覚を言葉に表すのかを表現する際にSFCでの学びを活かすことができていると思います。また、自分で感じる感覚と他者が感じる感覚は違うので、言葉にすることでその違いを明白にすることにも感覚の言語化は生かすことができています。SFCでの学びとボートでの学びを相互的に行えています。

—— 最後にSFC生に向けて何かメッセージがありましたらお願いします。

SFC生はみんなが自分の「やりたいこと」を見出していてとてもかっこいいなと思うことが多いです。でも、SFC生のボート部員が少ないのは悲しいです。ボート競技とボート部には本気で同じ目標を追い続ける仲間がいることに大きな価値があると思うので、今からでも入部待っています!!

ゴール直前の女子付きフォア ゴール直前の女子付きフォア

次の大きな大会である第49回全日本大学選手権大会は9月8日-11日に戸田ボートコースで行われる。SFC生の活躍をぜひ応援しに行こう。

関連ページ