秋学期も終わり、新年度に向けての準備を始める頃になりました。これを機に引越しを検討している人もいるのではないでしょうか。当記事ではSFC生に人気の下宿先である「遠藤」と「湘南台」を比較しようと思います。

少し昔の記事になってしまいますが、以下の記事も参考になります。こちらでは、「辻堂」や他の電車を乗りついだ先のエリアと比較して「湘南台」が下宿先としてよいところだという風に紹介されています。電車を乗り継いだところに住むことの煩わしさは今でも間違いなくあることでしょう。「遠藤」はこの記事で紹介されていない、湘南台よりさらにSFCに近いエリアです。遠藤に住むSFC生も数多くいます。こちらにも湘南台と比較しメリット、デメリットがあると思うので、この2エリアを比較しようと考えました。

大学からの近さが売りの「遠藤」

SFC近くのゴルフ場横の坂。ここを上がると住宅街が広がる SFC近くのゴルフ場横の坂。ここを上がると住宅街が広がる

大学から湘南台駅までは実に約4kmの距離があり、多くの人がバスや原付、自転車などで大学に通っています。そんな距離を通うのはとてもじゃないけれど大変、時間も掛かってしまいもったいない、と思う人も多いのではないでしょうか。

そんな通学距離の煩わしさがないエリアが「遠藤」です。遠藤の中でも大学の本当の本当にすぐ近くにはあまりアパートがなく、引っ越し先を探すのは難しいですが、大学から1,2kmの範囲では多く検討先を挙げることができます。

遠藤に住むメリット

最大のメリットはなんといっても大学からの近さです。自転車があれば授業の15分前にでも家を出れば十分に間に合います。ちょっとした朝寝坊なんか簡単にカバーできてしまいます。また、できてしまった空き時間にちょっと部屋に帰って掃除を済ませたり、買い物をしたり、はたまたランチを作ったりすることまで可能です。このように大学から近いと、遅刻を免れる以外にもプライベートと大学生活の間の移動に障壁がないのもいいところです。

SFCには言語単位を「インテンシブ」コースで履修している間は、週4日必ず通いますし、そうでなくても基本的には週4,5日は足を運ぶことでしょう。SFC生は学部外授業もある程度卒業単位に含められるとはいえ、SFCでの授業をとることがほとんどです。SFCの授業だけで卒業する人も少なくありません。それだけ通う必要があるので、「近い」というメリットは生活してみればより大きいものだと感じられるでしょう。

また、駅から離れているとはいえ、買い物の場所にも意外に困りません。食材や日用品の買い出しは「イトーヨーカドー」や「ロピア」などの施設がエリア内にありとても便利です。コンビニも点在するので急な買い物にも困ることはないでしょう。

家賃の面でも駅前より比較的コストパフォーマンスに優れた物件を探しやすいのも大きなメリットでしょう。静かな住宅街ですので騒音も気になりません。

遠藤に住むデメリット

湘南台駅周辺には居酒屋が数多く見られる。 湘南台駅周辺には居酒屋が数多く見られる。

駅から離れているというデメリットはやはり確固としてあります。飲食店、特に居酒屋(※飲酒は20歳になってから)はやはり駅周辺に集中しています。大学のゼミやサークルなどの食事会は湘南台付近で行われることが多いことも確かです。外食の選択肢を広げたい、食事会が終わって夜遅くに帰るのは距離が短い方がいいという方に遠藤は不向きかもしれませんね。

また、バイト先にも少し困ります。遠藤で働こうと思っても、選択肢は本当に限られてしまい、飲食店がわずかにあるくらい。遠藤で探すよりも湘南台駅周辺の方が選択肢は多いでしょう。このようにしてバイト先の選択肢を広げようとすると、移動に時間を要してしまうのもデメリットです。

まとめると…

SFCに通うコストを極力下げられるのが最大の魅力です。朝に弱い方には特に強くお勧めできます。(※新入生や高校生へ。今、朝に弱くなくても大学生になると朝に弱くなる人が急増します。大学生とはそういうものなのです。)一方、駅から遠いために、飲食店やバイト先探し、移動などが難しくなるデメリットもあります。

駅から近いのが魅力。行動範囲を広げる「湘南台」

湘南台西口の街並み。このあたりにも住むことができる。 湘南台西口の街並み。このあたりにも住むことができる。

湘南台駅周辺にも、検討できる下宿先は数多くあります。駅前になるので遠藤と比較して家賃の面では劣ってしまいますが、学生で住んでも問題のない価格帯のところは多いです。なんといっても駅から近いといことで得られる恩恵は大きいでしょう。

湘南台に住むメリット

遠藤とは対照的に、外食先や居酒屋の選択肢がとても多いです。大学のゼミ・サークルでの食事会や飲み会は湘南台で開かれることが多く、その後の2次会3次会にも気軽に出席できます。(※繰り返しになりますが、お酒は20歳になってから。)

また、電車で移動するときに徒歩圏内に湘南台駅があるのは大きな魅力になります。湘南台からは横浜、新宿、新横浜に直通しているので、「僻地」だと揶揄はされますが実際は交通網的にはそれほど悪くはありません。とくに他キャンパスの授業を受講することを考えると、やはり移動のために駅を利用することは必須になります。頻繁に電車を利用する方には湘南台がお勧めです。

バイト先を探すのにも恵まれています。塾講師、飲食などはもちろんですが、前述のとおり電車で都市部に移動して働くこともさほどハードルが高くないので、選択肢に加わりやすくなります。

湘南台に住むデメリット

SFCからは、やはり距離があります。地図上で見る約4kmという距離に加え高低差もあり、湘南台駅からSFCにたどり着く前に2度大きな坂を上り下りしなければなりません。体力に自信がない人にとっては、自転車で通うにはしんどいかもしれませんね。一方バスで通うと、湘南台駅名物の「バス列」に巻き込まれ、自転車を使うより時間がかかってしまうこともよくあります。SFCに通う際には遠藤に比べると少し面倒になってしまいますね。

湘南台を出てしばらくしたところにある坂道。他、湘南台-SFC間にはもう一つ坂を超える必要がある。 湘南台を出てしばらくしたところにある坂道。他、湘南台-SFC間にはもう一つ坂を超える必要がある。

そのほか、家賃が高いことも考慮しなければなりません。筆者の聞いた話では、同じ家賃でも湘南台だと4.5帖、遠藤だと8帖なんてこともあります。余談ですが、個人的には一人暮らしは6帖あると全くストレスなく生活できるかと思います。主観で恐縮ですが、このあたりもご参考に。

まとめると…

「湘南台」は駅に近いという最大のメリットがあります。活動の中心がSFCに限らない人にとっては、移動しやすいという点で優れた下宿先になるでしょう。遊びや仕事に対する障壁も高くなく、フットワークを軽くしたいけどSFCにはある程度近くに住みたいという方には最適と言えるかもしれませんね。

最後に

以上、「湘南台」と「遠藤」の2つのエリアについてまとめてきました。住居は契約の関係上、少なくとも2年は腰を据えることが多いと予想されるので、慎重に選びたいところですよね。実際に足を運んでみて視察ができればいいのですが、かく言う筆者自身も遠い北陸の地から出てきた身ですので引越し前に視察は特にできませんでした。似たような境遇の方に、SFCに約3年通った私の所感が少しでも助けになれば幸いです。自分の性格と習慣を考えた住居選びで、良いキャンパスライフを!