SFCに所属する学生の大半が既に無線LAN経由でインターネットに接続した経験があるだろう。我がSFC CLIPの編集部でも無線LANは必需品となっている。普段SFCで我々が使用している無線LANはIEEE(米国電気電子学会)が策定したIEEE 802.11bという規格のもので事実上、無線LANの標準規格となっている。IEEE 802.11bは無線免許なしで自由に使える2.4GHz帯の電波を使用し、最大11Mbpsの速度で通信することができる。


 このIEEE802.11bに対応したネットワークインターフェースカードとその基地局が安価で手に入ることから、企業や学校に限らず家庭でも無線 LANの普及が著しい。最近では、個人営業の喫茶店が基地局を喫茶店利用者に無料で開放しているケースもある。
 会員向けに無線LANでインターネット接続環境を提供するサービスも登場している。NTTコミュニケーションズは25日、公衆無線LANアクセスサービスを月額\1600で5/15より開始すると発表した。2003年3月末までに首都圏だけで1000カ所の基地局を設置するという。基地局は IEEE802.11b以外にIEEE802.11aにも対応している。IEEE802.11aは5GHz帯を使用し通信速度が最大54Mbps。 IEEE802.11bよりも高速のデータ通信が可能だ。ただIEEE802.11aで使う5GHz帯は今まで屋外向けの周波数帯域が確保できていなかった。しかし最近になって総務省の情報通信審議会の審議で屋外利用ができる周波数帯域の確保にめどがついたため、早ければ今年中に屋外で IEEE802.11aが使えるようになるという。
  WiredからWirelessへ。我々を取り巻くインターネット接続環境は無線LANの登場により大きく変化を遂げた。今後このWirelessインターネット環境のもとで、どのような新しいサービスが生み出されるのか、非常に興味深い。