3月22(月)、SFC内の慶應義塾生協藤沢食堂ノースウイングで、TAKE OFF RALLY実行委員会主催による、テイクオフラリー2004が開催された。当日は雨天に見舞われたにも関わらず、スタッフ含め100名前後の来場があり、卒業生の前途に向け、新たな門出を祝った。


 会は15分遅れで始まり、「SFC STUDENT AWARD」表彰式が行われ、皆が馴染んだ湘南台駅周辺の店からの差し入れ(コムアンプロウ゛ァンスのケーキなど)で来場者がもてなされた。続いて、チアリーディングサークル「レインボウズ」による実演と授賞対象を学習研究活動に絞った「2003年度秋学期優秀卒業制作SFC AWARD」の表彰式が行われた。さらに「SFC教員による講演会「私の学生時代と、社会での奮闘記」」を予定していた熊坂環境情報学部長の提案により、来場した他の教員からも、卒業生に向けて餞(はなむけ)の言葉が贈られた。
 そのほかにもメインステージでのイベントと並行して、ステージ脇ではライブペインティングが行われ、イヤーブック委員会による年鑑アルバムの販売も実施された。
 同会を主催したTAKE OFF RALLY実行委員会の安井元規さん(総4) はSFCCLIPの取材に対して以下のようにコメントした。
・主催者として、昨年と比べて良かった点、悪かった点は?
 昨年度は出席していなかったのでわかりませんが、今年は卒業生と在学生で協力をしながらテイクオフラリーを創れたと思いました。テイクオフラリーは「卒業生同士でこれからの巣立ちを祝う」というイメージから、在学生も含めて企画をし、卒業生や年度の終りにSFC STUDENT AWARDなどを受賞された方をお祝いする催しに変化したと思いました。
 逆に、反省しないといけないことはテイクオフラリーの位置付けを固めてしまわないことだ、と思います。在学生が卒業生を祝う催しなのか、SFC STUDENT AWARDの授賞式なのか、卒業生同士のパーティーなのか、大学が卒業生を祝うのか。そんなことは、どのような形でも良いのです。ただ、SFCの伝統で「テイクオフラリー」という年度納めのイベントがあり、そこで今年一年間頑張った人(SFC STUDENT AWARD受賞者)、学部、大学院生(4年間、6年間ありますが)、頑張って学業・研究・キャンパスライフに励んだ方、皆でお互いを知り、称える会になればと思いました。
 大学は、いろいろな学問、研究成果を創造、蓄積、継承、伝達していくところであるから、在学生には今までこういった活動を大学でしてきた卒業していく人たちの存在を知り、魂を受け継いでいってほしいと思いました。であるから、テイクオフラリーというのは別に誰がやってもかまわないのです。テイクオフラリーの実施に当たっては主催や団体の形式にはこだわらずにそういった同一目標を掲げてできればよいもの
だと思いました。
・大学、学生など周りからの反応はいかがでしたか?
まだ細かくは聞いてはいませんが、懐かしい人とも会え、最後にSFCで集えたことは思い出に残る、と言う方や、卒業を前に今まで話したことが無かった先生と話す機会を持てた、と言う方もいました。ただ、雨であったことが残念だね、という声も多くありました。
・かなり厳しいスケジュールで動いていたと思いますが、全体を通して今年のテイクオフラリーの感想は?
 まず「卒業」ということに対して実感が湧き始めるのが遅かったんです。ですが、2月ともなると徐々に、「ああ、もう少しでいつも大学で会っていた人とも会えなくなるな」という気持ちが強くなっていったんです。参加者の方もそういう気持ちがあると思います。準備などに時間をかけられなかったことは残念ですが、そういった気持ちも大事にしつつ準備をしないといけないと思いました。
 今回開催できたことで、テイクオフラリーが、SFCの第1期生の卒業からこれまで絶えなく続いています。毎回いろいろな個性があると思いますが、今年はテイクオフラリーを創る、ということに対して、スタッフも、大学も少し印象が変わった、変えることが出来たと思いました。
 昨年と比べてよい、わるい、という問題ではなくこういった場を次年度、そしてこれから先へとつなげていくことへの意義を今年は感じながら開催することができました。
 SFCでは一昨年からホームカミングデイが行われていますが、テイクオフラリーは来年あたりからそういった催しとの関連付けを行いながら開催されていくのだろう、と思いました。位置付けで言うと、テイクオフラリーは、今までの大学での活動に対する評価とキャンパスを巣立つことに対する祝福、そして「また何か会ったらSFCに帰ってきなさい」というメッセージを発信する催し。一方、ホームカミングデイは卒業生がキャンパスへ帰って懐かしむと同時に、在学生、教職員、卒業生でこれからへの「つながり」を創る催しです。
 いろいろと書きましたが、最後に当日雨の中、SFCに、テイクオフラリーにきていただけた在学生、卒業生、教職員の皆様にはお礼を言いたいと思います。