17日(木)6限にτ11にて「デジタルエンタテイメント・コンテンツ・プロデュース特論」(担当:村井・稲蔭・岸)にゲストで竹中平蔵総合政策学部客員教授(経済財政・金融相)と、「アニマトリックス」プロデューサーの竹内宏彰さんが参加し、5名による対談・ディスカッション形式の授業が行われた。授業は六本木ヒルズで行われτ11には遠隔授業として中継された。


 対談は「21世紀の日本におけるコンテンツ産業の重要性について」という話に始まり、「政府は何をすべきか」「学生からの政策提言」などの話が続いた。
 「21世紀の日本におけるコンテンツ産業の重要性について」では、「アメリカのハリウッドでの映画産業などと関連付け、日本から発信されるソフトの80%が日本の文化的な背景に基づき支持されているわけではない。その80%をどうしてゆくかがこれからの課題」などと述べられた。
 「政府は何をすべきか」については「日本の映画産業に力がないのは配給の寡占状態と参入障壁があること」「政策として唯一あるのは競争させること」と竹中氏が話している。
 学生からは、「イレギュラーな人たちを早いうちから評価するシステムがあるのはどうか」や、「個人にもっとスポットがあてられる政策は考えているのか」などの意見が出され、それに対して「国に褒めてもらってもしょうがないという思いは非常に健全なマインドだと思う。やるとすれば政府以外の主体の方がいいのではないか。」と竹中氏は返答した。
 対談の終わりには「大学の役割をここで考えなければならない。テクノロジーの進歩で一番需要なのは、根性だ。そして信念。あとは自信で良い。」と村井教授、「新しいコンテンツが一過性でなくて文化として進化していくには、個人が重要。政府の役割はサポートとして考えよう」と稲蔭教授がそれぞれ思いを語った。