今回、食生活改善プロジェクトの一環として、SUBWAYとタブリエのSFC進出が決定したが、タブリエという聞き慣れないお店に興味を持つ学生が多いのではないだろうか。そこでSFC CLIPは、タブリエ代表の甲斐崇史さんにインタビューを行った。


まず始めに、タブリエとはどのようなレストランでしょうか?
 うちは、イタリアレストランです。イタリア料理や、ワイン・カクテルなどのアルコール類を扱っていますが、時間を過ごすアイテムとして料理とお酒があり、それをサポートしてくれる店員がいる、そのような中でお客様により良い時間を過ごしていただく、ということをコンセプトにやっています。
 「タブリエ」という意味は、もともとフランス語でエプロン(ソムリエなどが使う前かけ)という意味で、これを店の名前にしたのは、やはりお客様への奉仕、つまりタブリエをつけてサービスをするんだ、という気持ちをこめたからです。
タブリエの創設は?銀座と戸塚にお店があるようですが。
 タブリエを創設したのは私です。銀座のお店は、もともと戸塚にあったものが分かれてできたものです。戸塚のお店は3階建になっていて、3階がパーティーフロア、2階はジャズの生演奏を毎日やっています。そして1階はお食事とお酒を楽しむ部分で、そこを僕が作りこんできました。その空間のエッセンスを抽出し、発展させてたものを銀座に置いています。
タブリエはいわゆるチェーン店ではありませんが、なぜ今回タブリエがSFCに出店することになったのでしょうか?
 [email protected]をやっていた岸田君という学生を支援している慶應のOBの方がいて、岸田君がピザでベンチャーを立ち上げたいので、どこかピザのノウハウを教えてくれるところはないかということで、たまたま慶應のつながりがあったうちに話がきた。
 [email protected]は、SFCで短期間実験的に店舗運営をするという形で終わったのですが、ある時、ラウンジ業者が撤退するという話があって、その後を彼がやってみたいと言っていたんです。さすがに彼1人にラウンジを任せるわけにはいかないので、誰か後ろ盾になってもらいたいという話が僕のところに来て、とりあえず現場を見に行きました。そうしたら、SFCが素晴らしい環境だったことが分かったのです。
 ヨーロッパに行くと、「こういうところで食事ができたらいいな」という場所に、必ずレストランがある。SFCも青々とした芝生で、「あそこで食事がしたいな」、と単純に思って、何が食べたいかを考えて、ピザが面白いんじゃないかと思いました。
 その後のプレゼンでは、お料理はうちでやりますから、そこで学生さんがライブをやったり、ラウンジでいろいろなスペースの使い方があるんじゃないか?と提案しました。結局SUBWAYさんとうちが残ったのですが、グレードなど様々考慮した上で、タブリエは、旧カフェテリア・ファカルティラウンジに入ることになりました。
 SFCは既に生協食堂などがありますが、僕たちプロからしてみれば、やり方として確かに理解できます。大人数が一度に押しかけると、あのようなやり方しかできないのは仕方がない。けれども、それだけではちょっとかわいそうだな、と。コンビニだって、手を抜いてない時代なのに、それすらないんですよね。そういう願いをたくさん聞いて、学生の切なる願いに答えたかったというのもあります。
SFCではどんな店舗を展開していく予定でしょうか?
 カフェテリアに関しては、いろいろ練っているところですが、教職員に関しては「SFCのレストラン」というような、お腹を満たすだけでなく、趣向の入ったり、季節感がある料理を出していく予定です。つまり両方とも「脱・食堂」を目指したいと思っています。時代的にもそういう流れで、今までは、安くておなかが一杯になればいいという考えがあったが、「週一回でもおいしいところで食べたい」という欲求も多くなってきている。
 最初は、普通の飲食店として入ってもらって結構ですが、いろいろやっていく予定です。学校からかなり許していただいているので、カフェテリアは大学のつまらない場所から、ガラっと変える予定です。例えば、SFCを卒業すると、ちょっとワインに詳しいとなれるように、ワインのテイスティング会などを開いても良いのではないでしょうか。
 SFCで研究ばかりに集中して、レストランでの作法・礼儀がわからなくならにように、マナー教室を開いたりとか。例えば、昔のマナーでは、今では通用しないことも沢山あるんですよ。こういうほうが粋だとか、そういうような色々なイベントがあればいいですよね。
 勉学をするだけというキャンパスではなく、ちゃんとした食事ができるのは、やはり体調面にもいいし、気持ちを満たすという意味でも精神的にもいい。「おいしいものを食べた」、「友達と芝生の上でパスタを食べた」などの、楽しい思い出をタブリエが演出する4年間にしてあげたいですよね。夜市や、七夕祭などに参加して、店舗を出して、そのようなイベントに、どんどん絡んでいきたいですね。
開店時間は?
学校から言われているのは、当初11時から21時まですが、それ以降は市場と同じ考え方で、柔軟に変えていきたいです。
メニュー構成は?
 本来タブリエの売りは、前菜から、パスタ・ピザなどを経て、メイン料理を出すという、前菜を楽しみ、お腹を満たすまでにすごい段階がある、ということなのですが、さすがにそれは学校ではできません。そこからパスタ・ピザの部分を取り出して提供していきます。
 値段的には、街場のレストランと同じくらいになると思いますよ。うちは銀座でも安いほうですが、さすがに銀座の価格ではやりません(笑)。事前にオーダーがあれば、もちろん相談に乗りますよ。
 最初は僕たちがおいしいと思うものをいろいろ出していって、そのデータを元に、メニューを変えていきたいと思います。食べたいというものがあれば、どんどん言って下さい。
 ただ、食べたいというものが、僕らからすると、「それはそんなにおいしくないよ」というものがあります。下手すると、街場のレストランで、調味料がバンバンはいっているパスタがおいしい、と思われることもありますが、おいしいと思ってしまう調味料に対する考え方など、なんとか抜け出させてあげたいな、と思っている。素材のうまさを感じるような感じですよね。
 それと、アルコールも出します。これがなければうちが参加する意味がないですから。世間一般がいうような、アルコールが悪いという考えではなくて、やはりあるシーンでは必要になりますよね。パーティーであったり、教授たちだって、飲みたいということが出てくると思います。ただ、それをコソコソやるから罪悪感が生まれてしまうのですが、常に売っていれば、みんなが自分の良識で判断するようになると思います。
 またドリンクでは、キーコーヒーの全面バックアップでおいしいコーヒーも出しますよ。
先ほど、「外の芝生の上で食べられれば」という話がありましたが、テイクアウトも考えているのでしょうか?
 もちろんやりますよ。どのような器で出すかはまだ模索しているところですが、個性があるもので解決したいです。持っているのがおしゃれになるくらいになればと思います。
SFC生へメッセージをお願いします
 よろしくおねがいします、ということですね。今まで学校にあったような「食堂」と違うものだと思って期待していただければと思います。