今回は特別レポートとして、ウィスキーの蒸留所ツアーをご紹介。森に囲まれたウィスキー工場はちょっぴり荘厳。十年も二十年も眠っている樽を撫でたり、自分の生まれ年の樽を見つけたりするのも、蒸留所ツアーの楽しみ。本日よりSFC CLIP編集員となった、平野雄大がお届けします。


 同じお酒でも、家で飲むときとバーで飲むときは全く味が違うと言う人がよくいます。きっとグラスの形状やバーテンダーの方のお酒の作り方、そして何よりもバー独特の雰囲気によって感じる味が違ってくるんでしょうね。飲む場所が変わればお酒のおいしさもまた変わってくる。ビール工場や日本酒の醸造元まで赴いて飲むお酒もまた格別といいます。
 実は先週、とある藤沢のバーの企画で、山梨県にあるサントリーのウイスキー工場まで行く機会があったので、編集員の三野さんと行って参りました。ということで、今回は特別に、「サントリー白州蒸留所」を紹介します。
・南アルプスの大自然の中に佇む蒸留所
 水は飲料にとってとても大事な原料です。ウイスキーのように繊細な製造工程を経るお酒の味も、原料の水に多分に影響を受けます。そういうわけでサントリー白州蒸留所は南アルプスの白州の水源地の森の中にあります。ウイスキー製造工程のガイドツアーが30分毎に組まれています。参加しましたが、ツアーの移動中にも森林公園を散策する感覚で豊かな自然を楽しむことが出来ました。

・自然と一体となって作られるウイスキーを、その場で飲む幸せ
 ウイスキーというのは発酵や蒸留の方法、樽の種類や貯蔵方法や蒸留所周辺の自然環境によって味が変わってくる、その土地に深く根ざすお酒です。ツアーでは現地の空気を吸いながら、工場に立ち込めるウイスキー原料の匂いを感じたり、貯蔵庫で静かに眠る樽を眺めるたりすることが出来るので、これらの工程が山梨県北杜市白州の自然と一体となって営まれていることがよくわかります。自然も工場の一部なのだと深く感じ入りました。

そしてツアーの最後には、白州の森の風景を眺めながら無料で3種類のウイスキーと、天然水を試飲することが出来ます。いわば白州の自然も含めた「大きな工場」の中で、その恵みが詰まった飲み物を飲むことが出来るわけです。この味がまた格別です。
 また、その他のウイスキーも割安な蒸留所価格で試飲することが出来るので、普段は飲めないような高級酒を飲んだり、色々なウイスキーの飲み比べなんて贅沢なことも出来てしまいます。
 今回は日帰りツアーで、藤沢駅からバスで高速道路を使って片道3時間くらいで現地に着きました。バーで飲む時とはまた違った贅沢な味わいを日帰りで楽しむことも出来るんですよ。興味の有る方は是非いってみてはいかがですか?但し、運転手を犠牲にしないといけませんが…。
[サントリー白州蒸留所]
TEL:0551-35-2211(9:00-16:30)
住所:山梨県北杜市白州町鳥原2913-1
※中央自動車道「小淵沢IC」より車で15分