15日(土)、秋祭開催中のθ館にて田中眞紀子衆議院議員の講演会が行われた。SFCで2回目の講演となる今回は、危機管理を全体のテーマとしてあげ、先の総選挙に関する話題から安全保障まで、幅広く言及された。また講演会後、冨田勝 環境情報学部長を交えての、質疑応答の時間が設けられた。

田中氏は冒頭で、話題のTBSと楽天の提携問題をあげ「危機に直面したとき慌てふためいて先送りにする体質が今の日本」と、日本の危機管理能力の低さを指摘。続いて先の総選挙の問題をあげ、郵政問題への議論の不十分さ、その他の安全保障をはじめとする政策議論がなされていないことを憂慮した。
 郵政民営化法案の話の中で、元総合政策学部教授の竹中平蔵参議院議員と「ねぇ、へいちゃん。この法案外資規制がないでしょ?」というやり取りがあったことを明かし、郵政民営化法案には外資規制の不備があるとの主張を展開した。

そのほかにも、現政権の二者択一性を指摘し、田中氏が「アメリカ的」と称する方向へ、日本が向かっていると語り、日本の将来について懸念を示した。
 講演会の終盤では質疑応答が闊達になされ、冨田勝環境情報学部長の「小泉首相の後任には誰が良いですか?」という質問に「民主党に一人くらい、いるかなー」という含みを残した表現に、会場が沸いた。
 概ね好評な今回の講演会であったが、今回の講演会場であるθ館の600人の収容人数に対し、来場者1000人近くが殺到。運営側も50人の立ち見を用意したが間に合わず、一部の参加希望者に不満を残す形で終わることになった。