2005年度SFC学部卒業生の進路状況の詳細が発表された。企業への就職が約7割、進学が約2割、その他への進路が約1割となった。なお、その他への進路には、公務員、資格試験に挑戦する人、起業する人などが含まれている。また、他の文系学部と比較して大学院やその他専門学校への進学率が高い、「企業への就職」にとらわれない多様な進路形態をとる、というSFCの2大特徴は今年もやはり顕著であった。


 進路届を事務室に提出した学生は、総合政策学部438名に対して384名(87%)、環境情報学部491名に対して423名(86%)。そのうち、それぞれ294名(提出者に対し77%、以下同様)、312名(74%)が企業に就職、45名(12%)と78名(18%)が進学した。
 慶應義塾大学が発表した「2005年度 業種別就職その他進路状況」によると、塾生の就職先の主な業種は、製造業が総合政策学部(以降、総合)65名環境情報学部(以降、環境)62名の計127名、放送・出版などの情報通信業が総合53名環境97名の計150名、卸売小売業が総合31名環境27名の計58名、銀行などの金融保険業が総合40名環境26名の計66名、旅行・広告などのサービス業が総合26名、環境39名の計65名となっている。
 なお、総合の主な就職先のトップは電通の7名、環境のトップは三井住友銀行の8名となっている。金融保険業といえば、環境よりもクラスター科目に経済分野が設置されている総合に人気というイメージが強く、環境のトップが銀行であることに違和感を感じる読者は多いだろう。実際、前述のとおり金融保険業全体では総合40名環境26名で、環境の就職先として銀行が上位にランクしたのは大手銀行の大幅な採用増によるものと思われる。
 ランキングの上ではちょっとしたサプライズのあった今年度の進路状況。金融保険業や情報通信業が人気であるという基本的な傾向は依然として変わらない結果となった。
慶應義塾大学が発表した「2005年度 業種別就職その他進路状況」による塾生の就職先の主な業種

業種総合政策環境情報合計
製造業65名62名127名
情報通信業53名97名150名
卸売小売業31名27名 58名
金融保険業40名26名66名
サービス業26名39名65名

(渡辺士)