不況の波は我々の身近なところまでやってきている。いすゞ自動車は、世界的な不況による生産台数の減産に伴う人員削減策として、派遣社員と期間従業員あわせて1400人全員を解雇する方針を示した。SFCに程近い藤沢工場でも多くの従業員が解雇通告を受け、地域経済への影響が懸念されている。


 藤沢工場では960人が解雇対象となる見通し。9日(火)には、解雇通告を受けた期間従業員は通告の効力停止を求める仮処分の申請が横浜地裁に出された。
 藤沢工場は、湘南台駅からSFCに至る道路沿いに広大な敷地を有しており、いすゞのトラックが整然と並ぶ様子は、多くの学生が普段から目にしている光景だ。工場周辺には部品メーカーなど多くの下請け企業も立地しており、今回の生産台数の削減による地域経済への影響は大きいと見られる。
 県内ではいすゞ自動車以外にも、三菱ふそうや日産が派遣社員・期間従業員を削減するとしている。神奈川県内の有効求人倍率は9ヶ月連続で下落し、10月には0.7倍台にまで低下。雇用を取り巻く環境は悪化の一途をたどっている。