15日(日)・16日(月)、政策・メディア研究科のエクス・デザインプログラムは、成果発表と教授陣らによるシンポジウムを六本木AXISギャラリーで行った。本プログラムによる横断的な展示会は初めて。


 Factory of X Design(FXD/エクスデザイン工房)は、幅広い視点で統合的にデザインを進めるための場としてSFCに開設された。FXDでは現在、政策・メディア研究科の院生らを対象としたエクス・デザインプログラムを展開している。

会場の様子

「XD eXhibition 09」では、エクスデザインプログラムに参加する教授陣の、各研究室でのプロジェクト紹介及びその成果発表とシンポジウムが行われた。今回は本発表展の主な展示物を紹介する。
■サウンドペインティング(岩竹徹研究室)

サウンドペインティング(岩竹徹研究室)

画家が描く様子をセンシングし、その絵に呼応して音が奏でられるというもの。エージェントと呼ばれる人工生命がコンピュータ画面の中を漂い、画家は音の生成反応を目で確認しながら絵を描き進めていく。エージェントには食物連鎖のルールがプログラムされており、描画された線はエサや捕食者となる。音と絵画を融合させた作品。
■自転車競技用義足・陸上短距離走用義足の提案(山中俊治研究室)

自転車競技用義足(山中俊治研究室)

自転車競技に用いる義足は、選手の下腿と自転車のペダルを一体化させる。本研究では剛性感や空気抵抗に配慮しつつ、その機能美をさらに追及。陸上短距離走用の義足もそのデザイン性を向上させ、工業製品としての完成度を高める研究を行っている。どちらも2012年のロンドンパラリンピックでの活躍が目標とのこと。
■ForceTile(筧康明研究室)

ForceTile (筧康明研究室)

テーブル型の画面上に配置された樹脂製のパッド。そのパッドを「置く」「動かす」「くっつける」といた動作や、「押す」「つまむ」といった指を使った操作により、映像操作を直観的に行うタンジブルインタフェースである。

■smart_cane(坂井直樹研究室)

smart_cane(坂井直樹研究室)

情報の「相棒」をコンセプトに、通信インフラやセンサー技術など様々な要素を盛り込み、都市空間の移動の手助けをする杖。現在は初期実験の段階であり、今回は杖と床の接触を感知して光の輪と音が鳴るインタラクティブ・アートとしての展示にとどまった。今後に期待が高まる。
■"On-the-spot"learning design(加藤文俊研究室)

”On-the-spot”learning design(加藤文俊研究室)

フィールドワークを通じて様々な「場所」の理解を試みる加藤研。その成果をビデオとリーフレットで紹介していた。

■ene-geometrix(田中浩也研究室)
 熱を利用して液体の表面に様々な模様を描き出す。

■City Compiler(中西泰人研究室)
 情報システムと実空間を統合的に設計・開発するためのツール、またその実現への提案。

■Animacy(脇田玲研究室)
 「生命らしさ」とは何か。アルゴリズムによって蟻の動きを再現した、生命と非生命の境界を探る作品。

■ドキュメンタリープロダクション(藤田修平研究室)
 ドキュメンタリーの表現の可能性を、作品制作を通じて探る藤田研。今回の展示では卒業制作「彼らのサーカス」が上映された。