これは何? かわいい鳥の看板の正体は…?
SFCキャンパス内に、鳥の看板が立てられているのをご存知だろうか? κ周辺などにあるこれらの看板は、一ノ瀬友博研究会の、project「ここにいるよ」の活動によるものだ。
project「ここにいるよ」は、荻本央さん(環4)による研究プロジェクトで、環境学習プログラムの開発と研究を行っている。調査やフィールドワーク、イベント運営は、慶應の学生だけでなく学習院大学や武蔵野美術大学、首都大学東京などの様々な大学の学生と協力している。今回の活動以前は、昨年10月、東京都立川市にある国営昭和記念公園の「こどもの森」内にて、QRコードと携帯電話のWebを用いたオリエンテーリングイベントを開催した。

project「ここにいるよ」のロゴ
project「ここにいるよ」代表の荻本さんにお話を伺った。
project「ここにいるよ」を始めた理由・きっかけはなんでしょうか?
ひとつひとつの存在には、存在するに至る成り立ちや奥深さがあります。その成り立ち・奥深さをもっと感じられる様になりたい・目を向けられる様になりたい、という個人的な課題があって、そのための取り組みとして身の回りの生きものたちに注目てみたのが「ここにいるよ」の始まりでした。

SFCには鳥がいっぱい
スズメという鳥は僕の生活圏にたくさんいて、昔は「またスズメか」と特に気にすることはありませんでした。でも、じっくり彼らのことを眺めていると、怒ったり、喜んだり、喧嘩したり、意外なものを食べていたりと、とっても面白いなぁということを感じたんです。さらに本などで調べてみたら、スズメたちの世界の奥深さを知って、「あ、自分の身の回りってこんなに楽しいんだなぁ」と気付いたんです。そうして、この楽しさを色んな人にも伝えたいな、身の回りの生きもののことでおしゃべりしたいなと思い、今の活動を始めました。

看板には何が書いてある…?
今回、SFCでの活動を行っているのはなぜですか?
基本的には、前述した「身の回りの生きものの面白さを知って欲しい」という思いが第一です。人が使うために作られたSFCでも、様々な生きものたちが暮らしています。スズメなどの見慣れたものから、林にはキツツキや橙色の鳥がいます。また、鴨池にはトンボもたくさんいますし、冬には様々なカモ類が飛来します。さらには、タヌキやノウサギを見かけることがあります。SFCにある林や水環境を利用している生きものたちは、たくさんいるのです。

かわいい鳥の看板があります
僕は、是非彼らの存在や生活を知ってもらいたいと思っています。特にSFCには「環境」について勉強している学生さんがたくさんいらっしゃって、生態学的な視点を持つことは知見の幅を広げ、生物多様性の保全・環境共生などが訴えられる今日において有意義だと考えています。もちろん、「環境」に関する勉強をしていない方々にも、ヒトの生息環境をも構成する彼らのことを、日頃から気にしてもらえれば幸いです。
看板の上には「散歩道」と書かれていましたが、これはなんでしょうか?
これはプログラムタイトルです。分かりにくい表記で申し訳ございません(笑) 本プログラムでは、看板に付けられたQRコードからアクセス出来るWebページを通して、SFCにいる鳥たちと出会える可能性を上げるためのヒント情報も提供しています。鳥たちは動き回っているのでなかなか簡単には出会えるものではないですが、ヒント情報を意識しながらキャンパス内を歩くと会える可能性は高くなります。是非活用して頂いて、キャンパス内の何気ない移動を、ちょっと楽しいお散歩にして欲しいなという思いを込めて、「散歩道」というタイトルをつけた次第です。

QRコードを読み取ると…?
SFCの学生に向けてメッセージ・お願い・コメントなどがあればお願いします
是非看板を利用して頂いて、ちょっとだけでもSFCにいる生きものたちの面白さを体験してみて下さい! 僕たちのイチオシの鳥は、エナガです! ピンポン玉サイズで、ちょまちょました動きがとても可愛らしいです。
本プロジェクトでは、一緒にハイキングに出かけるメンバーを随時募集しています。生きものについてもっと知りたい方、純粋に自然を楽しみたい方、是非参加してみて下さい。

かわいい鳥のグラフィックにも注目
看板は12月3日まで、形・提供情報内容を変えながら設置する予定とのこと。