「and you?」スペースでORF実行委員による総括が行われた。各担当の裏話や、その想いを語った。

「and you?」スペース

「安住なき先駆」を地で行くウェブ/筧

ウェブの実装部分でが様々なチャレンジをしました。最初はWebGLという技術でタンポポを3Dに見せようとしましたが、対応するブラウザが少なかったので、HTML5の技術を採用しました。今年は軽いウェブを目指す為にもある程度ノウハウが蓄積しているFlashを使いませんでした。HTML5だけでは、ブラウザの関係でページが見れない人もいるかもしれないが、未開拓の技術を使うことでSFCらしさのノウハウを残したい。先駆的でありたいと考えました。

ウェブと会場を繋ぐ「壁」/筧

筧教授

受付横に展示してある壁、「Post-Visit Wall」。ウェブがORF開催前の盛り上がりを共有するものに対し、Post-Visit Wallは、ORF会場の感想を共有します。付箋で感想を壁に貼ると、その付箋がウェブ上にアップロードされ、ウェブ上でもコメントを付け足せるという、フィジカルな壁とバーチャルな壁に感想を共有でき、終わった後の議論につなげるような試みもやっています。ORF後のコミュニケーションにも繋げたいなと思います。

デジタル空間も活用したORF/中澤

中澤教授

ORFにおけるデジタル展示アプリの開発をしました。昨年まで、ORF会場には物理的な展示は大量に存在していたが、デジタルな情報が存在しませんでした。そこで今年は、iPad向けに「ORFデジタルショーケース」を開発し、デジタル展示をしました。これにより、ORF展示物に関連した様々な情報を得ることができます。このアプリは現在も開発中で、Appleに申請が通れば今年のORF情報を後で振り返ることができます。

「and you?」スペースのコンセプト/加藤

加藤教授

来場者が、安住できる「and you?」スペース。池田靖史研究会が空間デザインや安住家具の設計を担当しました。池田先生は最近ポータビリティの高いもの、つまり作品を運び込んで、組み立てて、ある空間をつくって、終わったらまた別の場所へ運ぶというコンセプトのものを作っています。この畳の椅子も、本棚もそう。仮設装置、とでも言うんでしょうか。持ち運びもしやすい工夫がされています。また、去年は少し暗い照明で、ソファーとコーヒーテーブルを用意したブックカフェでしたが、今年は畳を使って明るい雰囲気を出しています。

本棚