安村通晃研究会では、インタラクションデザインをテーマに制作、開発されたモノやソフトウェアを展示した。人の呼吸のペースに合わせて動くぬいぐるみのような物体や、世界各国の時間を表示する時計など、毎日をちょっと楽しくするような作品が展示されていた。

Breature、呼吸するデバイス

(無題)

このデバイスは、一見ただのぬいぐるみのような、白くてモコモコした物体だ。触ってみると、まるで呼吸をしているかのように上下に動いている。呼吸を模した動きを通して、作業を阻害しないコミュニケーションをを可能にする。
 製作者によると、「1人でいるときに寂しくならないために開発した、作業中などに手元に置いて癒されて欲しい」とのこと。ペットを飼うような感覚で、自分の相棒にできそうな一台だ。

oto-iro、音と共に踊るカラフルな映像

(無題)

oto-iro では、共感覚という現象に着目したソフトウェア。キーボードを叩くと、その音に合わせた色が画面に表れる。音に対して、色を感じるという共感覚を可視化するためだ。
 音が高くなればなるほど画面の右側に表示され、音が大きくなればなるほど画面の上部に表示されるようにもなっている。そのため、キーボードでちょっとした音楽を演奏すれば、画面に映る鮮やかなグラデーションを楽しむことができる。

世界各国を旅する時計「イマ時」

(無題)

2つの盤を持つ、アナログな世界時計。デバイスの右側にあるスイッチを操作すると国の名前が書かれた上の盤が動き、選ばれた国の時間に時計が合わせられる仕組みになっている。その際に時計の針が猛スピードで動く姿から、「ドラえもんがタイムマシンを使う際に背景に出ている時計」を連想してほしいと、製作者は語った。あえてデジタルではなくアナログの時計を用いることで、針の動く距離から各国の位置関係が理解できるようにしたとのこと。