ORF1日目のプレミアムセッション「エネルギーセッション第2部 バイオリージョン・カナガワ -SFCと神奈川を巡る最新の環境研究-」では、青山雅幸氏を中心としたゲストとSFCの教員により、SFCを中心とした義塾の先端研究とまちづくりへの応用事例が議論された。


■パネリスト
・青山雅幸氏(パナソニック電工株式会社 情報渉外部長)
・西宏章理工学部システムデザイン工学科准教授
・小林光政策・メディア研究科教授
・白迎玖政策・メディア研究科特任准教授
・厳網林環境情報学部教授
・中島直人環境情報学部専任講師
 初めに青山氏から、パナソニックでは省エネ機器を使用したスマートシティ「Fujisawa SST」を藤沢市で計画していると説明があった。またFujisawa SSTは、市民が簡単かつ快適にエネルギー効率を上げることを目的としている。そのために、日本独自の技術であるエネファーム等を利用した最新のエコ対策がなされていると明かされた。

ゲスト1

西准教授はネットワーク応用について研究しているとのこと。現在はその中でも、スマートグリッドなどのエネルギーマネジメントシステムについて研究していると説明。さらに、実際にSFC内で運用中の、どこでどのくらい電力が使用されているかをモニタリングするシステムの解説を行った。

ゲスト2

厳教授は環境にまつわることを総合的に研究しているとのこと。SFCにおいては、構内の日当たりに関するデータをマッピングする等により、太陽光発電のコストなどのシミュレーションを行なっている。そして、太陽光発電を考える上で、都市は建物の新陳代謝がある生き物だから、今の状況ではなく50年後の姿を考える必要があると述べた。

ゲスト3

中島講師は歴史や文化などに着目したまちづくりについて研究している。SFCにおいては「都市と地域の未来」や「概念構築」など学生に実践させる授業を取り揃えていると胸を張った。また、湘南台地域の住民の方々から見るとSFCは遠い存在であることを提示し、まちづくりを考える上でも、まずは日常的な付き合いや地域還元を考えるべきだと語った。

ゲスト4

白准教授はSFC節電プロジェクトを行なっており、どの教室でどのくらいの電力が使用されているかなどを調べグラフ化し、使用している電力の見える化を行なっていると述べた。またSFC3期生である自身の経験から、昔の方が地域に密着していたと述べ、交流を活性化するべきだと述べた。

ゲスト5

最後に、中島講師は、人間は根本的には長生きすることを望んでおり、健康である街が最終目標であると述べた。それを実現することはSFCのためにもなることだと力強く語り、セッションは締めくくられた。