茨城県ひたちなか市のひたちなか海浜鉄道湊線(以下、湊線)沿線では、地域の活性化を目的とし、地域全体で現代アートの展示を行うプロジェクト「みなとメディアミュージアム」が開催されている。開催期間は9月1日まで。


 2009年から始まり、今年で4回目を迎えるこのプロジェクト。今年のテーマは「鉄道×アート」で、湊線を中心とする地域をアートで彩る。「みなとメディアミュージアム」の会場となっているのは、主に湊線と駅構内、そして那珂湊駅周辺の地域だ。

 作品は芸術系の大学に在籍する学生から、第一線で活躍するクリエイターまで様々な層のアーティストによって手がけられている。彼らの作り出した作品によって街が埋め尽くされている光景は圧巻だ。

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 会期中湊線を走るいくつかの車両の内部では、那珂湊周辺で撮影された写真が展示されている。また、駅名を記す「駅名標」がアート作品になっていたりと、湊線自体も展示会場として利用されている。

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 街中には、古い蔵の中に様々な作品を展示している「百華蔵」などがあり、通常ならば美術館に展示されているような作品が数多く飾られている。

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 会期中には、これらの作品を巡るアートツアーも開催されている。「みなとメディアミュージアム」スタッフによる会場案内や作品解説の他、地域の魅力紹介なども行われ、イベントをより深く楽しめる。

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 また、会期中は那珂湊駅近くに「みなとカフェ」が開店。ここは「来場者×アーティスト×地域の方々」をコンセプトに掲げ、様々な人々が交流できるコミュニティカフェとして運営されている。冷たい飲み物やかき氷、ひたちなか市限定の菓子「イチゴダッペ」を使ったイチゴダッペパフェなどが提供される。

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 その他、会期中は様々なイベントが開催される予定だ。会期末は近いが、まだいくつかイベントが残っている。アートツアーの日程と合わせて、「みなとメディアミュージアム」の公式ホームページで確認しよう。



 「みなとメディアミュージアム」の会場となっている湊線へは、JR常磐線勝田駅から乗り換えることができる。勝田駅へは、東京からはJR常磐線上野駅から特急列車で約70分だ。湊線のホームは、JR常磐線勝田駅の2番線ホームの中にあり、乗り換えの際には改札を出ずにそのまま湊線に乗る事ができる。なお、湊線では夏休み期間中は「湊線1日フリー切符」という乗り放題の切符を販売しているので、行く際には利用してみると良いだろう。



 都会の喧噪を離れ、茨城県でまったりとアート作品と触れ合ってみてはいかがだろうか。