今月22日(土)、SFCでTEDxKeioSFCが開催される。今回は開催の経緯や趣旨について、TEDxKeioSFCのCo-Organizer(共同創立者)の長村ひかりさん(総3)と、Director(デザイン・総合演出担当)の川崎和也さん(環1)に話を聞いた。

【TED】ペア ラスト


TEDxを知らない方に


 TEDxとは、価値のあるアイデアを、持つだけでなく、他人に話して広げていくことで、より価値を持つというコンセプトのもと、世界各国で開催されている講演会です。アイデアをシェアするため、各地のTEDxのイベントを、動画サイトを通じて無料で配信しています。これは、スピーカーの一方的な講演に終始せず、視聴者が積極的に参加して議論を深めていくことで、アイデアを更に洗練させるというねらいがあります。

TEDxKeioSFCを開催するに至った経緯とは


—-そもそもTEDxKeioSFCとはどういったきっかけで始めたのでしょうか?


 きっかけは、黒川清元環境情報学部特別招聘教授の授業(グローバルサイエンスとイノベーション)で、TEDxTokyoの方がゲストスピーカーとして招かれたことです。その時に、SFCでもTEDxをやってみてはどうかという話があがり、授業後に本気でSFCでTEDxをやりたい学生が集まったのが始まりです。また、この授業以外からも、噂を聞いて興味を持った学生や、SNSで情報を知った学生が参加してきました。

—-現在どれくらいの申し込みが来ているのでしょうか


 現時点でも、会場のθ館がいっぱいになってしまうほど多くの方に申し込んで頂いています。申し込みフォームで、参加したいという熱意を書いてきてくださる人が多いので、目を通していて嬉しいです。
 また、最近更新された情報で、それまで11人だったゲストスピーカーに、新たに村井純環境情報学部長と、日本代表としてパラリンピックに出場し、女子100m決勝の舞台に勝ち進んだ高桑早生さん(総2)の2名が加わり、計13人のゲストスピーカーに講演していただくことになりました。それに伴って、参加希望者の増加を見込んだ二次募集の受付を始めました。

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—-スピーカーはどのように選出されているのでしょうか


 スピーカーの人選に関しては、運営スタッフの内、スピーカーチームが担当しています。彼らが人選、プレゼン作り、アポイントメントまで担当しているのですが、選ぶにあたってはTEDxKeioSFCのテーマである「Think Like A Child」の考えに則った生き方をしている方を選んでいます。そしてSFCでTEDxを開く上でぜひ登壇して欲しい人を選びました。
 また、必ずしもSFCに関係のある人だけではなく、幅広い分野から是非SFCで話をして欲しい人を選びました。

「Think Like A Child」


今回のテーマについて


 TEDxKeioSFCを開くにあたって何か一つ、今回のTEDでコンセプトを提示したいなと思っていました。なかなか思うようなフレーズが決まらなかったのですが、そんな中、閃いたのがこの「Think Like A Child」でした。

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コンセプトに込められた思い


—-「Think Like A Child」のコンセプトについて詳しく教えて下さい


 SFCはカリキュラムの自由度が高く、学生自身も好奇心旺盛な大学だと思います。しかし、そんなSFCでもなかなか好きなことが出来なかったり、自分が本当にやりたいことについて答えが出せなかったりする学生がたくさんいるとも思います。
 こういった学生でも、本当に自分の好きなことに対してなら自分の力を注げるはずなのです。その上で、自分は何が好きなのか、何に対してなら本気で熱中できるのか、今一度自分に問い直して欲しいということを強く感じています。
 私たちは子どもの頃、自分が好きなものに対して素直だったと思います。あの頃のように好きなものに対して素直に向かっていく姿勢を思い出して欲しいです。そうすれば、SFCが目指す複雑な問題の解決に対するアプローチも自ずと変わってくると思います。今回のコンセプトはこの考えから生まれました。
 SFCの皆さんには、TEDxKeioSFCに参加する人もしない人も、「Think Like A Child」というコンセプトを使って、自分はSFCで何をやりたいのか、考えて、行動してもらえたらと思っています。

—-動画配信はされるのでしょうか


 TEDxのコンセプトは「Ideas worth spreading」と呼ばれるもので、価値のあるアイデアを外に広げていこうという考えです。そのため今回も、ストリーミング配信及び、動画サイトでの動画掲載を予定しています。今回は、他大学の学生も多く申し込んで頂いていて、SFCの外にも価値のあるアイデアを広げようと思っています。

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—-ついに開催日が近づいて来ました。ここまででどのような苦心点がありましたか?


 まずTEDxを開催するために、TEDからライセンスを取る必要があるのですが、そのライセンスの取得がなかなかうまくいかず、初めはTEDxKeioSFCの開催さえ危ういのではないかと思いました。途中で、過去のTEDxで運営に関わった方にアドバイザーとして協力していただくなど、様々な方のサポートを受けて、開催できることになりました。
 このTEDxKeioSFCは、今回が第1回目の開催となります。そのため、ノウハウもなく、何をするにしても新しいことだらけで、どうすればよいのかわからない状態で進んできました。それでも、コンセプトである「Think Like A Child」を屋台骨として据えることで、運営チームがひとつに結束してここまで来ることができました。

—-パートナー企業を探すのは並大抵のことでは無かったと思います


 パートナー企業は、私達のコンセプトを理解して協賛に付いてくれました。企業には、我々のスポンサーチームが、連絡を取り、直接訪問して、このTEDxKeioSFCの意義についてプレゼンテーションして魅力を伝えました。多くの企業の方に協賛していただけて嬉しいです。

—-最後に、当日TEDxKeioSFCに参加する方に向けて一言お願いします


 TEDxKeioSFCは、SFCでこれまでにない規模のイベントで、SFC内外からいろんな人がやってきます。運営チーム、スピーカー、参加者の垣根を超えて、みんなで「Think Like A child」を共有して、TEDxKeioSFCを盛り上げて行きましょう。

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