今学期に入ってから、CNSの無線LANに繋がらない・繋がりにくいという学生からの不満の声が目立つようになっている。SFC CLIP編集部は、CNSを管理する湘南藤沢ITCの山方崇さんに、このCNSの接続不良問題について話を聞いた。

— CNSが繋がりにくい原因は何でしょうか?



 原因は多々ありまして、一概にこれとは言えません。ただ、一番多いのは、ユーザー側の設定の問題です。

 まず初歩的なところでは、従来の000000SFCを使った接続からCNSに移行していない、CNSの認証の有効期限が切れている、などです。

 他にも、自宅でCNSの証明書を更新したために、更新したデバイス以外のデバイスの認証が無効になってしまう、古い認証データの消し忘れによる干渉など、様々な要因が挙げられます。ITCで対応している限り、接続不良の原因のほとんどが、こういったユーザー側の設定の問題ですね。

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— 設定が完璧なはずなのに繋がらない、という場合もあるようなのですが、なぜでしょうか?



 それに関しては、何が原因なのか定かにはなっていません。

 私が見る限り、そもそもCNSが認証しないケースが多いのですが、これに関しては、パソコン側が不調なのか、CNS側が不調なのか判定しづらいんです。無線LANアクセスポイントのメーカーに相談をしてみたり、環境の最適化をしてみたりと、ITCとしても努力してはいますが、まだ解決には至っていません。

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— 今学期に入ってからこういった問題が目立ち始めたのは何故でしょうか?



 大部分は000000SFCからCNSへの移行が行われたことが原因だと思われます。今まで無かった複雑な認証課程が必要となったために、それに失敗する学生が増えたのでしょう。 

 クライアント側の問題でないエラー報告の増加に関しても、CNSへの移行が原因だと思われます。多分、今までもCNS側に問題が発生していたのだと思うのですが、それがあまり表面に出ていなかったのだと思います。それが、CNSへの移行によって、CNSユーザーの母数が増え、結果的に報告数というか、不満の声が顕在化したのだと予想できます。


— メディアセンターで繋がりにくいことがあるのですが、これは何故ですか?



 SFCのメディアセンターはアクセスポイントの数が少ないため、混雑しやすいんですよね。多分、今の時期だと期末の課題等をやる人が集中してアクセスしてしまっているので、繋がりにくいのではないでしょうか。

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— 今後の対策はどのようになるんでしょうか?



 今後もメーカーとの話し合い、ソフトウェアの最適化、機器の増設などを行っていく予定です。アクセスポイントに関しては、8月から9月の間に基地局の交換を行います。今ある300ほどのアクセスポイントを全て入れ替えて、更に台数を増やし、380台ほどの構成で電波を飛ばす予定です。

 これだけの規模でネットワークを構築している所は稀なので、これによってどれだけ改善されるか、または別の弊害が出てしまうかは未知数ですが、多くの学生にとって、より快適なネットワーク環境になるはずです。

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 最後に、山方さんは「CNSというのはサッと繋げられる、ということが一番大切だと思うので、これからも問題の解決にベストを尽くそうと思っています」と語った。



 CNSに繋がらない、繋がりにくい、という人はまずはCNSガイド等を参照して設定を見直してみよう。それでも改善されない場合は、CNSコンサルタントやITCに相談してみるといいだろう。