1日(日)、明治神宮野球場にて、義塾野球部は東京六大学野球春季リーグ最終戦に臨み、総力戦で早稲田大学(以下早大)を8対6で下し、見事優勝を果たした。前日の投手戦から打って変わって、両チーム総計25安打の乱打戦となった。

第2回戦 : 1日(日)
 123456789R
W4001100006
K06000110X8

 勝てば慶應の優勝が決定するという本試合。最高気温が30度を超えるという天気にもかかわらず、34000人もの観客が明治神宮野球場に詰めかけた。

 優勝のかかった大一番。義塾は三宮舜(商3)を先発投手として送り込む。三宮はここまで7試合に登板して防御率2.00。本試合でも好投が期待される。

慶應先発 三宮投手義塾先発投手の三宮舜(商3)

 これ以上負けられない早大は先発に竹内諒を起用し、明日へと望みを繋ぐ。

早大打線の猛攻

W先制の武藤??早大の4番・武藤に先制を許す


 1回表、先攻の早大打線が立ち上がりの三宮を襲う。1死から2番・重信慎之介に左前安打、3番・中澤彰太にも安打を許すと早大の4番・武藤風行に三遊間を鋭く抜く安打を打たれ、試合開始早々に先制を許す。さらに、早大打線の猛攻は終わらない。走者を1,2塁に置いて6番・小野田俊介の大きな飛球がそのままスタンドに入り3点本塁打。義塾は初回から4点を失い早大を追いかける展開となる。先発の三宮は、2回表を0点で抑えたものの、2回を投げ4失点で代打を送られる。

義塾打線爆発

 2回裏、早大先発の竹内をなんとか打ち崩したい義塾の打線が爆発する。4番・横尾俊建(総3)が、右前にポトリと落ちる安打で出塁すると、続く5番・藤本知輝(環4)がレフトスタンド中段へ届く2点本塁打を放ち、早大から点をもぎ取る。K2-6W

2回裏 藤本 本塁打2回裏 本塁打を放つ藤本知輝


 なおも1死1,2塁から早大・竹内の暴投を誘い、これで走者満塁とすると、満塁の好機にバッターは3番・谷田成吾(商3)。打った打球は一塁手強襲の安打となり、1点を追加。さらに4番・横尾の中犠飛も加わり、この回一挙6点を挙げ、義塾が逆転する。K6-4W

2回裏小笠原生還義塾 逆転に成功


試合はシーソーゲームの様相に

 このままでは追われない早大は4回表、7番・河原右京の中前に落ちる安打をきっかけに、1番・中村奨吾の右前安打によって1点を返し、K6-5W。義塾、なおも緊迫した展開が続く。
 5回表からは、義塾は投手を瀧本健太朗(商4)から石崎佑磨(総4)へ交代。代わった石崎はこのまま抑えて義塾のペースに持っていきたいところであったが、死球から走者を出すと、5番茂木栄五郎の中前安打でランナー1,3塁として、さらに7番・河原を四球で出塁させ、走者満塁としてしまう。ここで8番・土屋遼太の放ったボテボテの打球は、三遊間を抜ける安打となり、この回、早大が義塾に追いつく。K6-6W
 K6-6Wで接戦となった試合展開。均衡を破ったのは義塾だった。6回裏、2死としながらも打席には3番・谷田。対するは昨日中継ぎ投手として登板し、義塾を0点に抑えている後続の内田聖人。追い込まれながらも放った打球は、慶應の観客で溢れた左翼席に吸い込まれる本塁打。義塾、6回裏で念願の勝ち越しに成功。K7-6W

6回裏 谷田勝し越しの本塁打6回裏、谷田が勝し越しの本塁打を放つ


 7回表からは義塾は投手を交代し、前日140球完投した加藤拓也(法2)が登板。昨日の疲れを感じさせないピッチングでこの回を0点に抑えて早大の反撃の芽を摘み取る。

9回表、全力投球前日140球完投勝利の加藤拓


 対する早大も8回表から、エース・有原航平を中継ぎで起用。奇しくも前日の先発投手が揃って登板する展開となる。有原は150キロに迫る速球と、多彩な変化球で義塾打線を翻弄し、9回表の反撃に望みを託す。

歓喜の瞬間

 9回表、早大の4番・武藤が最後の意地を見せる。追い込まれながらも、二遊間を抜けるヒットで出塁。5番・茂木も左前に打球を運び、ここに義塾の守備の乱れも絡み2死ながらも走者2,3塁とし、本塁打が出ればあわや逆転という今までで最大のピンチを迎える。スタジアムは反撃へ一縷の望みを託す早大観客席と、優勝を今か今かと待ち望む慶應観客席で一番の盛り上がりを見せる。

早大最終攻撃早大石井を空振り三振に


 加藤拓は、早大の石井一成を2ストライクまで追い込むと、最後は、空振り三振で、ゲームセット。K8-6Wで、義塾の勝利が決まった。同時に2014年度六大学野球春季リーグにおける義塾の優勝も決定し、6季ぶり34度目の優勝が決まった。

優勝の喜び2歓喜に湧く義塾ナイン


観客と選手たち互いに手を振り合う義塾ナインと応援席


 3時間を超すゲームを終えた義塾野球部。最後は観客と共に勝利を味わった。
 なお、明日2日(月)からは、春学期の学期後半の講義が開始される。該当する学生は時間割に注意して、登校されたい。