9月29日(月)、SFC生協購買部に大量のビスコ(クリームサンドビスケット・江崎グリコ社)が並んだ。大量誤発注が原因だ。SFC生の間で「生協がビスコを2400個も誤発注したらしい」との情報が飛び交った。今回の特捜CLIPでは、ビスコ大量誤発注について調査した。

200個を2400個に誤発注

ハロウィンビスコ・ショコラオレンジ

当初、ハロウィンビスコのミニパック2種類(ココアベリー・ショコラオレンジ)をそれぞれ5箱(1箱20個)、合わせて200個を発注する予定だった。しかし、「5個」をそれぞれ「60個」に誤って入力し、合わせて2400個が発注された。

誤発注が発覚したのは9月25日(木)。きっかけは、三田キャンパス生協の誤発注だという。同様にビスコが大量に誤発注され、SFC生協で販売できないかという連絡があった。その際、SFC生協の販売個数を確認したところ、2400個の誤発注が発覚した。
 

他大も販売に協力 SFC生協では1200個を販売

陳列当初の写真を見せていただいた。ビスコの山が確認できる。

販売に際して、塾内他キャンパスや他大学にも協力を仰いだ。その結果、塾内では芝共立キャンパス、他大では東京大学、千葉大学、東京理科大学などの生協が、合わせて半数を受け入れた。

SFC生協には1200個のビスコの山が残る。売れ行きが悪ければ値下げも視野に入れ、まずは通常価格、ミニパック1個36円(税込)、1箱(20個)720円(税込)で販売した。特設コーナーを設け、誤発注があったことを正直にポップに掲示し、「皆様の暖かいお気持ちで助けてください」とSFC生に協力を求めた。

「発注数を間違えて、大量に入荷しました」とのポップ掲示(3日17時ごろ)

すると、ポップ掲示を見たSFC生から「生協がビスコを2400個も誤発注したらしい」という口コミが広がり、どんどん売れていった。弊部が取材した本日17時ごろには、残り57個という盛況ぶり。来週に迫る秋祭の準備のおやつとして大量に買っていくSFC生が多かったことも考えられる。もともと、ハロウィンに合わせて入荷する予定だったが、結果としてハロウィンを待たずして完売する勢いだ。
 

確認制度を設け、再発防止を

生協藤沢書籍購買部店主任の久野数馬さんは「ここまで大規模な誤発注は、私が勤めてきた過去3年間でも初めて」と振り返る。これまで誤発注を防止する仕組みはなく、今後は再発防止に努めるという。
 

CLIPで残り57個を買い占めてみた

残り57個。取材を終え、閉店間際の悲しげなビスコたちを目にした弊部部員は、最後に買い占めたいという衝動に駆られた。

「今夜の配信に向けて編集に励む仲間たちが喜んでくれるだろう」。そんな気持ちで、最後の57個をレジに持って行く。

「完売しました!」「1週間で売れてよかったですね!」店内に響くそんな声を耳にしながら、弊部部員は生協を後にした。

ビスコ57個、弊部部員がおいしくいただきました!