玉村雅敏研究会は、女子学生にSFCのトレーニングジムを知ってもらい、利用を勧めるキャンペーン「#スポ帰りしよ!」を7日(火)から始める。利用方法や設備などの基本情報を発信するFacebookページを開設。「いいね!」をした上で利用するとスポーツドリンクがもらえる。実施期間は17日(金)までの平日放課後18:00-20:00 (13日を除く)。

汗を流してスポーツドリンクをゲット! 企業の協賛も

玉村研はソーシャルマーケティングや社会変革がテーマ。人の行動を変え、社会をよりよくすることを目指し、実践的なプロジェクトに盛んに取り組む。今回は、SFCの女子学生をターゲットに体育館内のトレーニングジム(以下、ジム)の周知を図り、継続的な利用を促進するため、履修生4人が立ち上がった。
SFCのジムは充実のトレーニング環境(過去記事より) SFCのジムは充実のトレーニング環境(過去記事より)
 どうやって利用するのか、どんなマシンがあるのかといったジムの基本情報をFacebookページで発信する。認知度の低いジムの存在を知ってもらう場を作り、利用する前に知っておきたい情報を紹介することにより、ジムを訪れるハードルを下げることがねらいだ。さらに、キャンペーン期間中、同ページに「いいね!」をした上で実際にジムを利用すると、女子限定で日本コカ・コーラ株式会社の協賛品としてスポーツドリンク(アクエリアス、アクエリアス ゼロ)がもらえる。
 ジムに関する情報発信は期間中に限らず続ける。今回のキャンペーンをきっかけにジムに足を運んでもらい、そのまま継続的な利用につなげたいという長期的な目的もあるという。
 

女子だって運動したい! 無料なのに男子ばかりでガラガラ

SFCのジムは、専門的なマシンがひと通りそろう。トレーナーに声をかければ、マシンの使い方の指導からトレーニングメニューの作成まで、あらゆる相談にのってもらえる。なにより魅力的なのは、学生から教員まで誰でも無料で利用できるということである。他キャンパスや他大学では利用料金がかかることが多いため、無料で充実したトレーニング環境を得られるSFCのジムはぜひとも利用したい施設の一つだ。
 しかし、利用者は少ないという。ジムを利用する学生は1ヶ月平均50人程度にとどまり、そのうち女子は10人にも満たない。体育会に所属する学生の割合が高く、男子ばかりの上に利用者の少ないガラガラ状態というわけだ。そもそも、利用方法や充実した設備、トレーナーがいることなど、基本的なことが知られていない。体育1で一度利用する以外は接点がなく、存在すら忘れてしまう学生がほとんどだろう。プロジェクトメンバーの一人、村田有彩さん(総2)は「まずはジムを知ってもらうことに力を入れたい」と活動の目的を強調する。

永松さんはダンスサークルの筋トレでジムを利用している。 永松さんはダンスサークルの筋トレでジムを利用している。

「いつも男子ばかりで女子は入りづらい」と指摘するのは永松萌美さん(総3)。なぜ女子の利用が少ないのだろうか。プロジェクトメンバーらは、女子学生にアンケート調査を実施。「忙しいから」「運動着を持ってくるのが面倒だから」という理由で運動していない人が多数派を占めることがわかった。一方、行動には移せていないものの「運動してみたい」という回答も多くある。ガッツリ運動ではなく、ストレッチやヨガなどの気軽にできる運動をしたいという声が寄せられた。
自身も「運動が苦手」だという松井さん 自身も「運動が苦手」だという松井さん
 「女性は運動を避けがちでも美意識は高く持っている」と分析する松井理真さん(総4)は、「頑張っている自分ってちょっとイイ」という女性特有の自己肯定感に着目。「運動って気持ちいいと感じるきっかけを提供して持続的な行動につなげていきたい」と意気込んだ。
 

ツイッターハッシュタグも用意 友だちと「#スポ帰りしよ!」

ツイッターでの口コミも仕掛ける。ハッシュタグ「#スポ帰りしよ!」をつけて「運動しているアピール」をツイートし合ってもらうことで、ジムの周知と利用促進を加速させるねらいだ。
期間中、4人が交代でキャンペーンを実施する。
(左から永松さん、松井さん、田村さん、村田さん) 期間中、4人が交代でキャンペーンを実施する。
(左から永松さん、松井さん、田村さん、村田さん)

 田村優衣さん(環4)は「友だちを誘って『ちょっと運動して帰ろうよ』くらいの気持ちで気軽に来てほしい」と呼びかける。ジムに来て何をしたらよいかわからない場合は、二の腕やおなかを引き締める簡単なメニューもトレーナーと一緒に挑戦できる。高校時代に運動部だったが今は運動していない、夏に向けて体を引き締めたいという人は、このキャンペーンをきっかけに気持よく運動する習慣をつけてみてはいかがだろうか。
 玉村研は、メディアセンターのグループ学習室の利用状況を見える化する実験(6月29日-7月11日)など、実践的な活動に取り組む。秋学期も新規生を募集しているため、人の行動を変えることに興味のある人は研究会シラバスをチェックしてみよう。

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