義塾で行われる6つの学祭「六慶祭」のうちのひとつ、七夕祭の開催まであと1週間となった。七夕の日である7月7日(土)に開催される今年の七夕祭について、第29回七夕祭実行委員会代表の加藤蓮さん(総2)に話を聞いた。

コンセプト「瞬彩」とテーマ「地域密着・夏祭・七夕」

—— まず今年のコンセプト「瞬彩」について教えてください。

はい。みなさん聞き慣れない言葉だと思いますが、これは実行委員会が作った造語です。普通の何でもない一瞬一瞬をより彩りたい、誰しもが感じる瞬間に焦点を当てて、それをさらに彩って素晴らしいものに変えたいなという思いをこめて、今年は「瞬彩」というコンセプトに設定しました。

—— コンセプトの他に「地域密着・夏祭・七夕」というテーマが第1回から受け継がれているそうですが、どのようにこのテーマが活かされていますか?

まず「地域密着」については、例えば「盆踊り」では遠藤地区の方々に櫓を作っていただいているなど、地域の皆様にお手伝いしていただいている部分があります。それから、地域の子どもたちに楽しんで貰えるような企画ということで「縁日」なども用意しています。

「夏祭」「七夕」に関していうと、特に装飾物が七夕をテーマにしていて、例えば織姫と彦星だったり、天の川や星というものが多いです。キャンパスがどうしても無機質な印象があるということもあり、それを華やかに変えることを目標に装飾物を制作しています。「短冊」もそうですね。地域の幼稚園や保育園に行って子どもたちに短冊を書いてもらっています。親と子どもが短冊を一緒に見にきて、お祭りも楽しんでもらうという流れもできています。

—— 今年のテーマ「瞬彩」を体現していると思う企画はなんですか?

やっぱり花火ですね。いちばん一瞬一瞬にこだわっていると思います。多くの人から助けを借りた上で自分たちで上げているものを、大切な人や友達などいろんな人と見て楽しんでもらえているというところで、一瞬一瞬に焦点を当てて自分たちで彩れているのかなと思います。

また、花火にあわせた映像も作っていて、いくつかのサークルの方に出演していただくオープニングムービーや、カウントダウンムービーを用意しています。自分のサークルが映像に出てくると嬉しいと思いますし、花火前に楽しめ、盛り上がれる企画だと思っています。

瞬間にこだわる花火について説明する加藤さん 瞬間にこだわる花火について説明する加藤さん

新規企画ではスペシャルゲストも

—— 今年から始まる「オープニング企画」はどのようなものですか?

オープニング企画は実行委員会で行う「本部企画」のうち、毎年自分たちの色を出すための「新規企画」の一つです。僕が発案しました(笑)。他大学では、始まりと終わりがしっかりしている学祭がすごく多くて、締めがしっかりできてる学祭っていいなと思っていました。七夕祭は終わりは花火できれいに終われるのですが始まりがおざなりになっていて、人もまばらにスタート、みたいなことがあります。それを変えたいと思ったのがきっかけでした。

具体的な内容の企画は1年生が行いました。詳細はまだお話できませんが、あっと驚かせる企画や、実行委員のMC2人とスペシャルゲストで行う七夕をテーマにした企画を用意しています。

—— 代表が個人的におすすめする企画はなんですか?

こちらも今年の新規企画の、企画局長発案の「参加短冊」です。今までの「短冊」は地域の方々から集めた短冊を飾るだけでしたが、当日来た人が自分で短冊を書いて自分で飾れるという企画が「参加短冊」です。

その他には「お笑い慶早戦」もおすすめです。θ館で慶早のお笑いサークルの方々に来てもらい、どちらが面白いのか対決をする企画です。学祭っぽくはないけれど、夏祭独特の企画だと思っています。
ステージや模擬店にも注目して欲しいです。七夕祭に向けて準備してくださっているサークルや研究会などによるステージや模擬店もたくさんあり、それぞれの思いをもちながら七夕祭の準備をしてくださっています。

七夕祭ならではの特徴と伝統

—— 七夕祭では学校から金銭的な支援を受けていないと聞きました。

はい、七夕祭は第一回から大学側からの資金援助を受けずに、地域の方々からの広告協賛や皆様から頂いた花火募金などのご支援をいただきながら運営して来ました。だからこそ協賛金、花火募金というのがすごく大切なんです。また、ご支援いただける個人の方向けにクラウドファンディングを毎年実施しています。こちらは募金と違い、サブウェイ上の花火が見やすい特設会場への招待などリターンを用意しています。

昨年の花火の様子 昨年の花火の様子

—— 毎年浴衣で花火を楽しんでいる人も多いですね。

七夕祭は第1回から浴衣を着て楽しむ伝統があり、今でも多くの人がそれを受け継いでいます。また、SFCは浴衣を着てバスに乗ってくるのが大変だと思われるので当日は浴衣の着付けも行います。私服で来ていただいて、こちらで浴衣に着替えてお祭りを楽しみ、また私服で帰っていただくことができます。この着付けも地域の方にお手伝いいただいています。

—— 来場される方へのメッセージをお願いします。

実行委員として、7月7日の七夕の日に来場してくださる全ての皆様に楽しんで頂き、また来年も来たいなと思って貰えるように、来場者の皆様一人ひとりの一瞬一瞬に力をこめてお待ちしているので、是非とも来て頂いて、楽しんで頂けたらなと思っています。


楽しむ側も楽しませる側もそれぞれの想いを持って作り上げる、年に一度の七夕祭まであと少しだ。

特製うちわとパンフレットを持って笑顔を見せる加藤さん 特製うちわとパンフレットを持って笑顔を見せる加藤さん

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