6月26日(火)-28日(木)の3日間、SFCアリーナにてSFC Sports Festival(以下Sports Festival)が初めて開催された。今回SFC CLIP編集部は、開催前に主催の村林研究会にインタビューを行い、3日目の会場の様子を取材した。

SFC生同士を繋ぎたい 主催者インタビュー

開催前の6月14日(木)、主催の村林研究会の村林裕総合政策学部教授、桶田翔也さん(総4)、船田千紗さん(総2)にお話を伺った。

—— まずはじめに、Sports Festivalとはどのようなイベントなのか、詳しくお願いします。

桶田さん:

Sports Festivalは、SFC生を対象にスポーツを切り口に今までなかった出会いを生み出したいと考え企画したイベントです。

皆さん研究会など色々なコミュニティに所属していると思うんですけど、そのコミュニティ内に留まってしまっている方も多いのではないでしょうか。そういった現状に対し、スポーツ、中でも今回は「ゆるスポ」を取り上げ、楽しくスポーツをすることを目的に色んな人たちに参加してもらおうと思いました。

—— 今回行われる「ゆるスポ」とはどういったスポーツなのでしょうか。

船田さん:

1日目に「ゾンビサッカー」、2日目に「3on3バスケ」、3日目に「手錠バレー」を行う予定です。

「ゾンビサッカー」ではゾンビ役の参加者はアイマスクで前が見えない状況、「手錠バレー」では全員の手を縛ってアタックできない状況にすることで、「ガチ」ではないゆるいスポーツになると考えました。

「3on3バスケ」は3人制のバスケットボールで、コートを通常の半分にすることで「走る」動作がなくなり、そういう意味でゆるくなるかと思います。

—— Sports Festivalは新しいイベントとして今後も続く予定なのでしょうか?

桶田さん:

村林研究会は3,4限に授業があり、4限では外部を対象にもっとスポーツの魅力を知ってもらうことを目的に活動してきました。例えば前学期は、小学生を対象にスポーツ教室を開いていました。

僕自身SFCで4年間を過ごしてきて、このキャンパスには面白い人がたくさんいるのに人同士の繋がりが薄く、あまり面白さを共有できていないと感じていました。そこで、何かイベントを通して「こんなSFC生いたのか」という発見があれば、学生同士での「共創」が生まれると考え、今回はSFC生を対象にやっています。

そして、こういった企画は一度きりで途絶えてしまうということが非常にもったいないので、今後もSFCの恒例行事として続いていけば良いですね。今回の主催は村林研究会ですが、今後同じようなイベントを他の研究会や学生団体に開催して頂いても良いと思っています。

また、私たちの周りにはスポーツを通して頑張っている人が結構いて、オリンピックに出場したり、体育会で活躍していたりする方がおそらくクラスに1,2人はいると思うんです。そういった方々が頑張っている姿は、もしかすると私たちにとって遠い存在に感じるかもしれません。しかし、その人の出ている試合を応援したり、自分のクラスメイトが何をしているのかについて耳を傾けたりするといった文化がSFCでももっと活発になれば良いと考えています。頑張っている人を応援するのは素敵なことです。今回のSports Festivalを通して、「やっぱりスポーツって良いな」と思う人が1人でも増えれば僕は嬉しいです。

村林教授:

Sports Festivalは村林研究会主催でこれからも続くものではありません。本来こういったイベントは研究会主導ではなく、有志たちがやるものです。最初は研究会のもと、こういう形でスタートさせ、こんな企画が今後もSFCにあると良いなという状況になってくれれば、と。参加者を集めるのは大変ですが、集まってみて楽しいと感じてもらえれば良いかなと思います。

手を縛ってバレーボール 参加者の反応は

会場取材当日の6月28日(木)は「手錠バレー」が行われた。その名の通り、タオルで両手を縛った状態でプレーするバレーボールだ。

18時15分、授業を終えた参加者がぞろぞろとアリーナに集まる。2,3人の友人同士で参加するケースが多いようだった。ルール説明や準備体操、チーム分けののち、早速ゲーム開始。初めてプレーする「手錠バレー」に苦戦する様子もあったが、慣れ始めるとかなりの接戦となり観ていても面白い試合展開となった。

はじめは友人同士での会話が多い様子だった参加者も、徐々にチーム内で声をかけるようになっていた。ゲームの合間には休憩時間が設けられ、「何年生なの?」「研究会は?」などと、参加者同士の交流も多く見られた。

Sports Festivalの今後に期待

「手錠バレー」は大いに盛り上がり、参加者同士のコミュニケーションも活発で、Sports Festivalが目的通り「SFCをつなぐ」場になっているという印象を受けた。今後さらに人が集まれば、より力強いイベントになるだろう。Sports Festivalが新しいSFCの恒例行事になることを期待したい。