取り組みたい事業があるSFC生や挑戦したい高校生必見! 三井グループが実施する350周年記念事業のひとつ、よき未来づくりのため社会課題の解決に取り組む若者のチャレンジを応援する「三井みらいチャレンジャーズオーディション」が開催される。

「0から1をつくる人をこのプロジェクトを通じて応援したい」と語る三井グループ350周年記念事業実行委員会事務局(三井不動産 総務部 三井グループ350周年記念事業推進室)の金井潤さんにオーディション内容や募集する学生像について語ってもらった。

「僕自身も楽しみ」と、終始笑顔で話してくれた金井さん 「僕自身も楽しみ」と、終始笑顔で話してくれた金井さん

3部門でチャレンジャーを募集。オーディション通過者(※)には初年度一律500万円の支援金など ※3分野で約30名程度を予定

3部門で「未来に向けた良き社会づくりに夢や目標を持ち、チャレンジする若者」を発掘・支援するオーディションとなっており、通過者は最長2027年度まで継続的に支援をしてもらえるという。

概要は以下の通り。

応募期間10月31日(火)まで
応募条件日本在住の16歳以上31歳未満の方(2024年3月31日時点)
オーディション通過予定者数「事業・社会活動」「研究・留学」「カルチャー創造」の3部門で10名ずつ30名程度(予定)
支援内容初年度は一律500万円の支援金ほか

三井グループ25社が共同で実施する「オーディション番組だと思って」

—— まず、「三井未来チャレンジャーズオーディション」のきっかけを教えてください!

三井グループの350周年(*)の機会に、三井グループの元祖「三井高利」のイノベーション精神、チャレンジ精神をこのプロジェクトを通して伝えたいという思いから始まっています。この「オーディション」では、社会課題が顕在化している今、それを解決していく力を持った次世代の人材に光を当て、三井グループ25社で一緒になって応援しようと検討を始めた企画です。

(*)350周年: 三井高利が江戸に進出し日本橋に越後屋を出店した1673年から

—— 具体的にはどんな「オーディション」なのでしょうか?

16歳から30歳までという「若者世代」を対象に募集しています。年度内に審査し、3部門で合わせて約30人を発掘し、翌年度から3年半〜4年間、いろんな形で伴走しながら応援し、最後に総括イベントまで持っていきたいと思っています。

余談ですが、昔、山口百恵さんなどがデビューするきっかけとなった「スター誕生!」という番組がありましたが、そんなオーディション番組のようなプロジェクトとなったらという気持ちで企画しました。

アイドルの発掘オーディション番組を想像して貰えば、と語る アイドルの発掘オーディション番組を想像して貰えば、と語る

—— 「オーディション番組」というと一気に親しみが出ますね(笑)。

このオーディション番組では、決勝会場にレコード会社とかプロダクションの人がいて、「一緒にやりたい! 売り出したい!」と思う人たちがいるとプラカードが上がるんです。逆に歌がうまくて審査員が評価しても手が上がらない人たちもいました。

もちろん今回は審査通過者となれば、その後プロジェクトの期間伴走しながら一定の応援・支援をしていきますが、前述のオーディション番組のように参画している三井グループ25社がいわばレコード会社やプロダクションと同じような存在として後ろに構えていて、「この人物は面白いね」「この人と一緒に何かしたい」と想いが伝わったら、それぞれ各社と繋がっていく可能性がさらに生まれることを期待しています。

みなさんにとってもそうですが、私たちも出会いやマッチング機会を25社まとまって行うことはなかなかないため、すごく希少なチャレンジ環境だと考えています。

「人の三井」として経験よりポテンシャルを重視

—— 選考ではどんなところに着目する予定でしょうか。

どの部門も共通で「人」をきちんと見ようと思っていて「みらい履歴書」(*)を提出してもらう予定です。もちろんアイデア自体も大事ですが、むしろその裏側にある「熱い想い」や「やり切る力」がもっと大事だと思っています。普通のコンテストと違い「自分がどうありたいか」「どんな事を成し得たいのか」を見させてもらった上で各部門の事業計画や研究計画、活動計画を合わせて審査します。

(*)みらい履歴書: 「これまで」のことだけでなく、「これから」のことも書いてもらう本オーディションオリジナルの履歴書。

私たち三井グループはよく「人の三井」といわれ、「人」の力を大事にする風土があると自分たちでも思っています。そんなことから今回のプロジェクトも当初から「人」にフォーカスをしていくことにしており、まさに具体的な取り組みの裏側にある「人間力」を見ていくことが一番大事だと考えました。25社が集まった社会貢献的な周年事業のプロジェクトでもあり、一般のコンテストで重視される実績でなく、今後「何かをやってくれそう」という原石のような人物と出会えたらと思っています。

寄り添いたいと思える「人間力」を見ている 寄り添いたいと思える「人間力」を見ている

—— 活動経緯が任意提出というのも、経歴を重視していない事が伝わりますね。

今回審査員をお願いしている冨田勝 名誉教授も「アイデアだけでは目標は達成できない。目標に行くための行き方は1つではないし、柔軟に軌道修正や方向転換をしながら粘り強く取り組んでいかないと物事は成就しない。後から世の中の転換点と言われる多くの事は、いろんなネットワークを駆使し仲間を作りながら、粘り強くちょっとずつ形にしていくこの“やりきる力”次第だ。」とおっしゃっていました。

2年目以降はプロジェクトごとに個別に支援予定

—— チームでなく必ず1人の人として応募を受付ける形ですが、そのこだわりは?

ホームページ等には、はっきり書いていませんが「令和の三井高利を見つけたい」という気持ちがあります。チームや会社(団体)を含めた応援も可としてはいきますが、前提はそこに必ず主体的に、強い意志や熱い想いを持って取り組む人物が必要ということです。したがって応募は必ず人として受付ける形としています。

令和の三井高利を探したい、という想いも 令和の三井高利を探したい、という想いも

—— 支援金のほか、通過者への具体的なサポート内容が気になりました。

私たちは今回一緒に併走する3年半〜4年間の支援内容については、通過者一人ひとりの取り組み内容によって個別に取り決めていこうと覚悟を決めています。したがってどんな人たちが通過者となるのかによってサポート内容は異なりますので、支援内容は蓋を開けて見ないとわからないというのが正直なところです(笑)。

初年度は一律500万円の支援金を用意しますが、次年度からは必要な支援を個々に取り決めていきます。そこまで金銭支援の必要がなければ500万円以下となりますし、「ここでもっと資金を使うことが重要」ということになれば次年度以降500万円以上の支援もあり得ます。

またサポートは金銭だけだと思っていません。こういう支援活動を別で実施されたり、自分もかつて同じような支援を受けた審査員の方も多く、これら審査員の方と対談する中で「お金の支援ももちろん嬉しいけど、それより人との繋がりや仲間同士のサポート、切磋琢磨ができることが大事だった」という言葉を思った以上にいただき、最前線で活躍する方々がそこに価値を持っていらっしゃることを強く感じました。こういったネットワークやメンタリングの機会、さらには活動の場や機会の提供なども支援内容となりえます。

活動の広がり 周年事業としての意味

—— このプロジェクトから広がってほしいもの、期待することはありますか?

この活動自体は周年事業としてのプロジェクトなので、今のところ、このオーディション自体が継続したり、大きくなったりする予定は無いですが、今回チャレンジしてくれた人と25社との間で一人でも二人でも具体的な繋がりに発展してくれたら、25社との活動が継続していくということでの広がりが生まれると思っています。

またプロジェクトの終了時やその後に必ずしも三井グループとの関係が継続しなくとも、10年ぐらい経ってから大きく成功し「あの時三井グループの支援で一緒にやれた時期があったからこそ今がある」と振り返ってもらえるのなら、私たちはこのプロジェクトを通じ「日本や世界、そして未来に意味あることをした」と言えるのではないかと思っています。

—— 最後にSFC生にメッセージをお願いします。

SFCで学んでいる皆さんの多くはAO入試を経験し、そこで描いた自分の想いや考えを今実際に研究したり、実現に向けて頑張っている人たちだと思います。そしてその延長線上でもう少し先を見て更にチャレンジをしたいという人もたくさんいると思っています。

三井グループとして、そんな人に1人でも多く出会いたいと思っています。「寄り添って応援ができたら」と言っていますが、上からということでなく同じ目線感で一緒になって走れたらいいなと思っていますので、今回のプロジェクトに何かしら共感してくれる人は、ぜひ一歩、踏み出してチャレンジャーとなってみてほしいです。応募をお待ちしています。

「原石を見つけたい」と笑顔を見せた 「原石を見つけたい」と笑顔を見せた

まずはチェック!

"人の三井"と呼ばれる三井グループらしいオーディション。AO入試で入った学生だけでなく、年齢的に受験生や卒業生も申し込めるため、気になった方はこちらから申し込みができる。ぜひ一度、チャレンジしてみてほしい。

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