新型コロナウイルス感染症の影響によりオンラインで行われる2020年度春学期の体育科目。普段は実技がメインとなる授業も多いこの科目で、どのようにオンライン化が進められるのか。担当教員は「体育としての特性をいかした実技を行う予定」だと語る。

SFC CLIP編集部では、春学期の体育科目の運営についてSFC体育担当教員に取材した。取材は学生総合センターからの強い要請を受け、対面ではなくメールで行った。なお、当面のSFC CLIP編集部での活動はすべてオンラインで行っている。
取材日は4月14日。

基本はリアルタイム・オンラインで

まず気になるのは、そもそもどのようにオンラインで授業するのかだ。

—— 春学期体育に関して、オンラインで行う方向での調整ということでしたが、具体的にはどのような手法で行われますか?

担当教員
「基本的にはWebex meetingsを用いて、リアルタイムのオンライン授業を行います。各授業で異なりますが、講義も取り入れながら、体育としての特性をいかした実技を行う予定です。
その際、ケガには十分注意しなければなりませんので、学生の姿を常に確認することをはじめ、何かあった場合に、すぐに連絡を取るための方法などを現在検討しています」

日程考慮し工夫も

また、春学期授業が12週しか行われないことや技術的側面に対する工夫についても触れた。

—— それぞれの授業に関して、従来のような人数制限はありますか?

担当教員
「Webex meetingsでは一画面に25名ほどしか映せないようなので、 多くの授業ではその辺りで定員の設定をする予定です。また例年に比べ授業日程も限られていますので、週3回まで予約可能にするなど、その他の対策についても検討しています」

このような状況だからこそ大きな意義

世間では新型コロナウイルス感染症の感染拡大が騒がれる中で、担当教員はこの事態を新たな方向性を見出すきっかけとして捉えているようだ。

—— 新型コロナウイルス感染症やそれによる義塾・SFCの方針に関連した体育科目・ウェルネス科目での取り組みはありますか?

担当教員
「このような状況だからこそ、体育をはじめとするウェルネス科目に大きな意義があると思っています。他大学などでは体育科目を中止する動きもあるようですが、SFC体育として新たな方向性を見出すことを目指し、日々、オンライン授業を行うための準備をしています」

「共に新しい体育の形を作っていきましょう」

最後はSFCの科目の中でも特に学生の健康に直結する科目の担当として、SFC生へのコメントで締めくくった。

担当教員
「何をするにも心身の健康が第一です。 このような状況だからこそ改めて自身の健康についてとらえなおし、健康のために今何ができるのかを皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
特にほとんど全ての体育の先生はオンラインで授業をするのが初めてですので、皆さんの協力が重要となります。日々試行錯誤しながらの授業運営になると思いますが、その都度、授業内容が変更されることについては予あらかじめご了承ください。
共に新しい体育の形を作っていきましょう」

体を動かす授業をオンラインで行うのは特にチャレンジングだが、春学期は体育に限らずすべての授業がこの難局に挑むことになる。不安を抱えながらも、新しい挑戦を前にどこか胸を膨らませている人もいるだろう。
SFC CLIPでは大きく変化しているSFCについて今後も取り上げていく。

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