5月30日にSFCのカリキュラム委員会から、オンライン授業受講に関する調査の結果が発表された。アンケートは、より良い学習環境を実現するために5月7日-13日に教員を対象とし、5月12日-18日に学生を対象に行われた。

実施概要

教員向け

内容 詳細
実施期間 5月7日-13日
対象 総合政策学部、環境情報学部、政策・メディア研究科に所属する専任教員および春学期に授業を持つ非常勤教員
言語 日本語および英語
回答件数 117件(回収率32%)

学生向け

内容 詳細
実施期間 5月12日-18日 
対象 総合政策学部、環境情報学部、政策・メディア研究科に所属する学生
言語 日本語および英語
回答件数 377件(回収率8%)

アンケート調査結果

以下、アンケート結果から考えられる学生と教員それぞれの反応をまとめた。
教員と学生からは、さまざまな声があがったが「キャンパスへの移動がなくなった」ことに関しては両者ともに好意的な反応が多かった。

学生側の意見

  • 良い点
    受講の気楽さや柔軟性の高さを好ましく感じている学生が多かった。また、チャット機能を活用することで授業を遮ることなく発言や質問ができるため、大きな講義でも教員とのコミュニケーションが取りやすいという声もあった。

  • 困った点
    メディアセンターが利用できないため、本が手に入らないことがあげられた。先日、段階的にメディアセンターの一部のサービスが再開され始めたので、確認しておこう。
    また、学生同士の交流に困っているという意見があった。特に本年度から入学してきた学生にとっては、新しい友達を作るのはオンラインだと難しいだろう。

  • SA/TA経験者
    SA/TAの意見は、仕事量が増加している点や、授業補佐ではなく技術スタッフのようになっている点など否定的な感想が多かった。仮にこれから、平常時にもオンライン授業が導入されるということになれば、SA/TAの仕事内容が変わってくるだろう。

教員側の意見

  • 良い点
    文章での意思疎通ができるため、学生と教員間のコミュニケーションが容易になった。また、さまざまな外部アプリケーションを利用することで教員側が開講方式に幅を持たせられることも優れている点としてあげられた。

  • 困った点
    オンラインでの開講経験が少ないことや学生の反応が見られないことから、教員側からは学生側と比べ好意的な反応は少なかった。また、実技が行われる授業にはオンラインは向かないという声もあった。

学習効率に関する意見

オンラインで一番よいとされた授業は、学生側と教員側ともに「大規模講義」であった。対して、対面がよいとされた授業で多かったのは、両者共に実技が含まれる「言語科目」と「ウェルネス科目」だった。

平常時のオンライン授業について  

以下、平常時のオンライン授業導入に関しての意見を紹介する。

学生側の意見

肯定的な学生が多かった。
SFCには独自の活動やインターンシップなどをしている学生が多いためか、決まった時間に受講する形態に不便を感じている学生が多く、時間的な制限の緩和のために平常時でもオンライン講義を導入してほしいとの声があった。

教員側の意見

学生に比べて否定的だった。
補講などをオンラインで取り入れられたら良い、履修者の多いクラスや基盤科目はオンデマンドでしっかり作り込むと良いなど、平常時への部分的な導入を提案する回答もあった。対して、オンラインは極力やめてほしいという意見や、授業の様子が外に漏れないか不安という意見もあり、賛否両論である。また、もし今後平常時にもオンライン授業を取り入れることになれば、通信制大学との違いを出す必要性についての意見もあった。

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