新型コロナウイルス感染症の影響で、リモートワークやサテライトオフィスなどを活用した多様な働き方が広まりました。なかでも株式会社ZENKIGENは、柔軟な働き方を積極的に推奨しています。今回は、編集部が茅ヶ崎のビーチが一望できるサテライトオフィス「ZENKIGENサザンビーチオフィス」にて、関 愛生さん(営業)、松川 歩さん(人事)、水野 宇広さん(取締役)の3人にお話を伺いました。(※学事からの感染対策に留意した上で取材を行っています)

【11/30更新】お名前の不備を修正させていただきました。

オフィスから望める絶景 オフィスから望める絶景

会社概要

株式会社ZENKIGENは、「テクノロジーを通じて人と企業が全機現できる社会の創出に貢献する」というビジョンのもと、2017年10月に創業したHR Techスタートアップ企業です。採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」や職場のDXを推進する1on1改善サポートAI「revii(リービー)」を提供しています。社名の由来となる「全機現(ぜんきげん)」とは、禅の言葉で「人が持つ能力の全てを発揮すること」を意味しています。

2018年より、東京大学 道徳感情数理工学社会連携講座との共同研究に取り組み、コミュニケーションから多様な個性をもつ同僚との共感度を科学計測し、その人の隠れた能力や得意とする分野を伸ばせるようにする技術の研究を推進してきました。国内の事業会社・ベンチャーキャピタルより累計10.5億円の資金調達を行い、人工知能により人の感情や感性を扱うコンピューター技術であるアフェクティブ・コンピューティングの研究開発に注力し、事業化を手掛けています。

湘南を全身で感じられるオフィス

今回伺ったのは、目の前に広がるサザンビーチの絶景を堪能できる「ZENKIGENサザンビーチオフィス」です。昨年12月に開設されたオフィスには、ウッドデッキやシャワー室などがあり、各々が楽しみながら仕事ができるよう工夫されています。

仕事でもパーティーでも大活躍のキッチン 仕事でもパーティーでも大活躍のキッチン

オフィスで働くみなさん オフィスで働くみなさん

オフィス内の棚やデスク、キッチンは職人さんの手作りで、室内にはロフトがあります。2階のロフトの壁は、ソファのように体を支えられるように背もたれがカーブを描いており、リラックスしながら集中できるそうです。室内の床はウッドデッキと同じ素材で作られており、靴を脱いだり履き替えたりすることなく自由な移動が可能です。裸足で過ごしている方もいらっしゃいました。 茅ヶ崎の風や光を感じながら、作業できるスペースが十分に確保されています。

関 愛生さんにインタビュー

笑顔でインタビューに応える関さん 笑顔でインタビューに応える関さん

みんなが同じ思いを持って働く場所

—— 早速ですが、関さんのお仕事内容を教えてください。

入社して3年半経つのですが、3年以上はフィールドセールス、いわゆる営業をしていました。フィールドセールスは、実際に商談へ行って、新規のご契約を頂く仕事で、マーケティングのチームやインサイドセールスというお客様にアポイントを取るチームと深く関わっています。現在は、アライアンスというさまざまな企業との業務提携をしたり、僕たちの商品を一緒に販売してくれるパートナー企業を見つけたりして、自分たちの売り上げを伸ばしていくことがメインのミッションです。

—— リモートワークやサテライトオフィスを活用した最近の働き方はいかがですか?

茅ヶ崎にオフィスができると決まってから近くに引っ越してきて、毎日茅ヶ崎オフィスに来ています。東京のオフィスに行ったのは、10月だと2回程度ですね。

—— 最近の1日のタイムスケジュールを教えてください。

商談がある9時か10時から仕事が始まります。10時から17時までが基本の働き方なのですが、ZENKIGENではフルフレックス制度を導入しており、朝7時から仕事をして早く帰る日などもあります。今日は商談があまりなかったので、朝仕事をしてからジムに行って、またオフィスに戻ってきました(笑)。

—— ZENKIGENにはどのような人が集まっていますか?

現在正社員は50名程度いますが、会社の理念やビジョンに共感している人が多く、その思いに対する熱量の高さはみんなに共通しています。でも、年齢などの他の点はみんなバラバラで多様な人が集まっていますね。

自分のプロダクトでお客様に喜んでもらえることがやりがい

—— お仕事をされていて楽しい瞬間を教えてください。

地味なことの積み重ねやルーティーンワークもあり、楽しいことばかりではありません。でもその仕事の結果として、お客様に自社のプロダクトを使っていただけて、そのプロダクトによってお客様の課題が解決したと知ったときに、やっていてよかったなあと思います。

あとはスタートアップならではの楽しみもあります。僕が大学4年生の5月に正社員として入ったときのオフィスもなく正社員数人しかいない状況から、人が1人増える度にできることがどんどん増えて、友人のように仲良くなれるのが楽しいです。

—— では、お仕事で大変だったことはありますか?

これもスタートアップならではだと思うのですが、自分たちの信じている価値が伝わらないときは苦しいですね。コロナ前までは、「直接面接をやらないと人の良さなんてわかるわけないでしょ」という考え方を持っている人が多く、営業の電話をしても話すら聞いてもらえませんでした。僕が入りたての頃には、1,000件電話して1件もアポが取れなかったこともあります。現在ZENKIGENではすでに複数のプロダクトを提供していますが、毎回しばらくは新しい商品の価値をお客様に信じてもらえない時期もあります。でも1社が使うと2社目、3社目と増えていき、最後は多くの人に届くんですね。自分たちの商品がどんどん広まっていく過程は楽しいです。

—— 自分たちが信じている価値を信じてもらえないときは、どのように乗り越えたんですか?

やはり自分たちの仲間と話し合って創ったプロダクトなので、本当に世の中に必要だから絶対にいつか届くと心から信じていましたね。

何を成し遂げたいかを考えてから行動しよう

—— 関さんは大学4年生の5月から正社員で働いていらっしゃると思うのですが、なぜZENKIGENで働くことを選択されたのですか?

僕は就活をしてなくて、いろいろな会社でインターンをしていました。その中の会社の社長から、ZENKIGENの代表取締役である野澤を紹介されてランチに行ったんですね。鰻を食べながら、僕がうんともすんとも言う隙がないほど一方的に、会社のビジョンを2時間語られました(笑)。その時のビジョンの大きさ、そしてその大きなビジョンを成し遂げるためのプロセスの1つ1つが明確だったんですね。野澤のビジョンに共感したのと、この人と一緒なら本当に達成できるかもしれないと思いました。そのあと第一声で 「この会社に入ります」と言って、3日後には正社員になりました。

—— 個人の展望を教えてください。

現在50人規模であるこの会社を、1000人・2000人規模にしたいです。そのためには採用に力を入れる必要があります。今の時期当社に入ってくれる人って、ものすごく初期メンバーですよね。この初期メンバーがどれだけ志に共感して、どれだけ未来を一緒に創ってくれるかで会社の底力が変わると思います。なので優秀な仲間を見つけると同時に、自分たちの事業を社会に広めていきたいです。

—— では最後に、夢に向かって頑張っている大学生にメッセージをお願いします。

よく会社でも言っているのですが、「自分の人生を生きろ」ということですかね。さまざまな選択肢がある中で、社会や周りからの目を気にして敷かれたレールを自然と歩いてしまっている人はたくさんいると思います。日本という恵まれた国に生まれて、大学にも通えて、まず自分がどれだけ恵まれているかを自覚することが大切ですね。そして何も考えずに選択するのではなく、その人生を使って何を成し遂げたいのかを考えて自分らしい選択をして欲しいです。それなら仮に失敗したとしても、きっと後悔しないと思います。

松川 歩さんにインタビュー

会社への思いを語る松川さん 会社への思いを語る松川さん

「全機現する」新しい働き方

—— 早速ですが、松川さんの最近のお仕事内容を教えてください。

私は人事の仕事をしており、採用、育成、活性化、制度づくり、組織づくりなどを担当しています。

—— リモートワークやサテライトオフィスを活用した最近の働き方はいかがですか?

私自身、都内に住んでいたのですが、今年4月に鎌倉に移住をしました。移住前から基本的にはリモートをベースとした働き方をさせてもらっていましたが、今は本社の大手町よりもサテライトオフィスの茅ヶ崎のほうが近くなったこともあり、人に会う予定などにあわせて大手町と茅ヶ崎の半々くらいで出社をしています。とはいっても、月に3~4回程度の出社頻度ですね。

当社はひとりひとりの自律に任せています。出社することが全てではないと思いますので、個々が柔軟に働き方を考え、デザインできるような風土があると思います。

—— 人事を担当されている松川さんから見て、ZENKIGENが求めている人物像ってありますか。

人が持つ能力の全てを発揮するという意味の社名を採用していることもあり、全機現する方、全機現する仲間を応援できる方がいいなと思います。仕事はもちろん、プライベートも含めて何事も全力で取り組める人は素敵だなと感じます。

あとは、自由な働き方を認めているため、自分で自分を律することができる人でないと難しいと思います。誰かに管理監督されなくても、主体的に活動できる人を求めています。

—— 最近の1日のタイムスケジュールを教えてください。

子どもが2人、まだ小さくて小学1年生と2年生なので朝送り出して、大体9時半頃から稼働開始し、18時過ぎには一旦終了。その後その日のうちに終わらせたい仕事があれば家族で食事した後など少し対応します。私の場合、人事という仕事柄、日中は面接や面談など人と接する仕事が多い為、事務作業やまとまった時間を要する企画系の仕事は夕方以降になることが多いと思います。これまでは子どもの予定か仕事かどちらかを休まなければいけない状況も多々ありましたが、家で仕事をすることができる時代になり、どちらも諦めることなく関わることができるようになり、毎日が非常に充実するようになりました。

—— 先ほど、お子さんと一緒にオフィスに来ている方もいらっしゃいましたよね!

そうです!一緒に人事として活動してるメンバーのお子さんです。普段はリモートで別々の場所で仕事をしていることが多いですが、やはりチームで仕事する楽しさや、やりやすさもあると考えています。月に一度はみんなで集まって仕事のこと、それ以外のこともざっくばらんに話ながら働くことにしています。今日はちょうどその日でした。働くということは、仕事以外の人生と切り離せないものだと考えています。メンバーの家族にもZENKIGENを好きでいてほしいですし、そうであればここで働く家族を応援したいと感じてもらえると思います。ここで働くことが関係者みんなにとって素晴らしい体験であってほしいなという想いがあります。

—— お仕事をされていて、楽しい瞬間を教えてください。

自分だけではなく、メンバーみんなの活動が、会社や事業の成長に繋がっていることを感じるときですね。まだこの規模感なので、それがダイレクトに伝わってくるところが楽しいです。

—— 人との繋がりを重視されているのがとても伝わってきます。

そうですね、人って大事ですよね。どういうチームで誰とやるかということを私自身すごく大事にしているので、みんなが活き活きと活動し、共に働きたいと思えるメンバーで同じVisionを志して働ける会社でありたいと思います。

スタートアップならではの苦労とやりがい

—— 今まで苦労したことや大変だったことはありますか?

苦労、大変というと大袈裟ですが、当たり前と思ったことが当たり前ではないということに気づかされることはたくさんありますね。普通の会社で整っていることが、まだこれから整備されていくものも多く、そこがスタートアップの大変なところでありやりがいにもなると思います。既にあらゆる仕組みやシステムが完成しているような会社や組織で働いたこともありますが、そことは違う経験ができることに楽しさがあります。

—— では、今後の展望を教えてください。

まずは環境づくりも含め、この会社のみんなが全機現できる組織にしていきたいですね。さらにZENKIGENがロールモデルになって、さまざまな組織体に影響を与えられるようになりたいと思います。代表の野澤はよく「モッタイナイとかオモテナシに並べて、ゼンキゲンという言葉を日本発で発信したい」と話しています。例えばですが、「全機現経営」みたいなものが他の会社にも真似されるくらい広まって、社会に全機現できる人が増えたら嬉しいですね。

自分と向き合ってみて

—— 「全機現する」っていいですね!

私もこの会社を知って初めてこの言葉を知りました。1回知ると便利でよく使っちゃう(笑)。自分は今全機現できているかな、みんなが全機現できる環境がつくれているかな、とか。ぜひ使ってみてください。

—— 最後に大学生へメッセージをお願いします。

20年前とは時代が変わってきているので、今の大学生のみなさんは、私たちが大学生のころとは全く違う社会の流れがあると感じています。特に多様性への理解に関しては社会全体の意識の高まりは著しいのではないかと思います。何歳になったら結婚するとか、出産したら退職するというような常識や型がだんだんなくなってきて、自分の人生を生きるとことに向き合って活動しやすい環境ができてきているのではないかなと思います。周りや社会の型に影響されずに是非自分と向き合って、一度きりの自分の人生を後悔することなく突き進んでいってほしいです。

水野 宇広さんにインタビュー

自身のビジョンを語る水野さん 自身のビジョンを語る水野さん

人との繋がりが生む力

—— 水野さんの最近の働き方を教えてください。

会社が設立してから2年間は毎日東京行っていたのですが、最近は週1、多くて週2ですね。茅ヶ崎オフィスで週2、あとは自宅で働いています。昼は自宅で仕事をし、夕方からは茅ヶ崎オフィスで食事会をする日もあります。今日もさっき漁港にお刺身を買いに行って、この後みんなで食事をします(笑)。
オンラインでは目的を持たない会話がしにくいので、雑談しやすい雰囲気を作っています。

—— お仕事をされていて楽しい瞬間ややりがいを感じる瞬間を教えてください。

やりがいを感じるのは、自分1人ではできないことにチームでチャレンジして達成できた時です。やはり仲間とチームで達成したことを通じて社会に貢献できるのは仕事の醍醐味ではないですかね。

—— 人との繋がりを大切にしているのがとても伝わります。

1人で1年間仕事したこともあるので、チームで挑戦する楽しさは強く実感しています。

—— 水野さんはZENKIGENを立ち上げるまで様々な経験をされてきたと思うのですが、どのような学生時代でしたか?

そのまま言うと参考にならないかもしれないですが(笑)。学生時代は「どういう生き方をしたいか」に関心がありすぎて、勉強とかも何のためにするのか自分で納得できないと頑張れなかったです。海外に行ったり、趣味のサーフィンをしにいろいろなところに行ったりして、自由に視野を広げる生活をしていました。

自分らしく、自分の好きなことをできる社会をつくる

—— 今後の個人の展望、そして会社の展望を教えてください。

私は、会社で目指す方向性と自分のビジョンがほぼ一致しているんです。私たちは「ZENKIGEN」という言葉の意味を「人が持つ 能力の全てを発揮すること」と捉えていますが、本当の意味ってもう少しシンプルなんですね。死んだときって何も持っていけないので、死のぎりぎりが最大の生なんです。だから死のぎりぎりまで、自分らしく自分の好きなことをやろうということなんです。でも外から求められるあるべき姿や理想を考えて、自分にブレーキをかけてしまうことが多いと思います。

なのでまずは、職場や働いている人たちを元気にしたい。働き方のシステムって戦後から変わっていない。現代に合ってないから さまざまな問題が起きています。これを解決するために、HR(Human Resources)を活用していこうというのが現在のZENKIGENで行っている事業です。 次の段階で、個人としては教育に視野を広げていきたい。私も子どもがいますが、今も他人と比べられたり尖っている人が評価されなかったりする義務教育が残っているんですね。もっと個性を伸ばして、自分の人生を自分で選んでいける環境を作りたいです。

最後に、地方を元気にしたい。地方の過疎化が進んでいて、コンビニなどの登場で画一化が進んでいます。生物が多様性を失うと絶滅するように、国全体の多様性が失われると国の文化が無くなっていくと考えています。地方がもっと自立的に多様性を担保できる社会を作りたいということで、少しずつ茅ヶ崎市と一緒にどうしたらこの街を盛り上げていけるかを進めています。

学生時代に、自分の視野を広げて

—— 最後になりますが、大学生にメッセージをお願いします。

学生のうちに、どれだけ自分の視野を広げて深めていけるかが大事です。何か1つ見つけてハマっていくのも良いですが、人生の選択肢って本当にたくさんあって、でもそれを働きながら見つけるのは難しいです。学生の間にさまざまな体験や経験をして、いろいろな人と接点を持って、視野を広げてください。ついつい身近なところにいってしまいがちですが、そこを切り開いて自分がワクワクすることを楽しみながらやると、自分だけのやりたいことややりがいが自然と見つかると思います。学生生活を満喫してください。

バルコニーで談笑するみなさん バルコニーで談笑するみなさん

今回、別々にインタビューを行ったにも関わらず、3人の「ZENKIGENできる社会をつくる」というビジョンに向かう姿勢や熱量、考えが一致していることに驚きました。同じ志に共感した人が集まるZENKIGENだからこそ1人1人が持つ能力の全てを発揮でき、仲間との繋がりの力でさらなるチャレンジができるのだと感じました。

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