2007年4月から開始された、生協のレジ袋有料化。レジ袋1枚につき10円の代金は、SFC全体の環境対策に利用する予定とされていたが、今まで具体的な用途は発表されてこなかった。今回、この預かり金が「グリーン電力証書の導入に使われることになった。


 レジ袋有料化は、浜中裕徳研究会によるレジ袋削減プロジェクトの一環として行われてきた。環境負荷の軽減・学生の環境意識向上を目標に、有料化に関するアンケートや意見交換会なども開催してきたが、学生からは賛否両論の意見が寄せられていた。
 有料化によって得られた預かり金は、2008年末までで252,440円となっている。過去のレジ袋利用データから、通常授業のある月はおよそ1万4千円、年間でおよそ13-14万円程度たまっていく見込みだ。
 この用途を決めるにあたって、浜中研では「エコキャンパス化に繋がる用途であること」「預かり金の金額のみで購入可能で、管理・維持費が発生しないこと」「生協、浜中研、施設・環境委員会、大学に利益が出ないこと」といった条件を設定。さらに、過去のアンケート結果なども踏まえ、SFCの環境負荷のオフセットに充てることになったという。
 「グリーン電力証書」は、グリーン電力(風力、水力、太陽光などの自然エネルギーで発電された電力)が持つ、「CO2が発生しない」「環境負荷が低い」といった付加価値を、証明書という形で可視化したもの。これを預かり金で購入することで、購入した分のグリーン電力を利用しているとみなされる。購入にあたって支払ったお金は、証明書の発行機関を通して、グリーン電力の発電設備の維持などに使われる。
 浜中研では18日(月)から、これをメディアセンターのプリンターやワンストップPCに導入し、広く告知することで、学生の環境意識の啓発につなげて行きたいとの考え。各設備に対する1年分の証書購入にかかる費用は20万円程度だという。
 また、導入後1ヶ月頃にアンケートを実施し、学生の環境意識に影響はあったのか調査する予定。これを元に、今後も預かり金をグリーン電力証書購入に使用するか、別の用途に変更するか判断していくとのこと。