新入生歓迎の集い実行委員会(新歓実)が、事実上の「カラ支出」を行っていた可能性が高いことが、SFC CLIPの取材でわかった。


 カラ支出の疑いがあるのは、4月10日付で計上された「クリーニング代」。新歓実が公表した「支出一覧(時系列)」によると、15,000円が計上されている。だが、新歓実が支払い先として明記していたクリーニング店の店主は、11日SFC CLIPの取材に対して、(1)新歓実と15,000円分の一括クリーニング利用契約を行った事実はないこと、(2)新歓実に対して領収書を発行していないこと、(3)宛名・金額・日付が空欄の領収書を、新歓実会計担当者に渡したことを明言した。
 「支出一覧」とともに公表された「会計解説」では、「昨年までは、業務によって役員の衣類が汚れた場合、クリーニング代は役員の自己負担としていた。この負担がやや重く、優秀な人材を多数確保することの障害となっていたため、2009年度よりクリーニング代の一部については、会計担当の厳しい個別審査の下で補助をすることとした。クリーニング店との一括クリーニング契約により、経費は最小限に抑えた(原文ママ)」と、支出の正当性を主張した上で、一括クリーニング利用契約を行ったとしている。
 しかし、店主はSFC CLIPの取材に対して新歓実との一括契約の存在を否定。「(会計担当者は)常連さんだっただけに、(カラ支出が)事実であれば残念」と話した。
 SFC CLIPでは、会計担当者に対し「クリーニング代」計上の妥当性についてメールでコメントを求めているが、11日23時現在、返答は得られていない。