14日(月・祝)、急速に発達した低気圧の影響で、神奈川県では全域に渡って雪の天気となった。正午には大雪警報が発令、10cmを越える積雪となった。そのような中、SFCはどうなっていたのか。SFC CLIP編集部が吹雪の中のキャンパスを取材した。

交通が麻痺、登校すら困難な雪のSFC


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 この日は終日風が強く、雪も横殴り状態となっており、湘南台駅前の慶応大学行きバス停にも、人の姿はみられなかった。バス停には既に10cm近い積雪があり、底の平らな靴だと滑るような状態であった。傘を差していても、全身が濡れてしまう。風が強いので、その傘さえも飛ばされそうな危険な状態だった。

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 バスは午前中は通常通りに運行していたが、午後からは全てのバスにチェーンが装着されたという。そのため振動が激しく、速度が出せない状態であり、SFC-湘南台駅間のバスは30分に1本に間引き運転されていた。また、湘南台駅に止まっていたタクシーのドライバーによると、神奈川県内を走るタクシーは全て雪仕様のスタッドレスタイヤを装着していたとのことだ。タクシードライバーの方からは「湘南台は坂道が多く、雪では速度が出せないので交通網が麻痺しやすい。多くの自転車やバイクが転倒しているのを見た。怖くて運転したくない」という声も聞かれた。

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 この日、慶応大学行きのバスは本館前まで運行されず、ロータリー止まりとなってしまった。というのも、キャンパスへと続く坂は除雪がされておらず、安全な通行が困難になっていたためだ。大学のキャンパス内の道路は公道ではないので、有事の際に迅速かつ的確な対処が難しいという理由もあるだろう。SFCへは、新雪がそのまま深く積もったタロー坂を歩かなければいけなかった。

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 大階段の前は、視界が霞むほどの吹雪にさらされていた。キャンパスは一面白い雪に覆われている。この時点でカスケードには10人ほどの足跡が見られたが、人影はなかった。

以下、SFCで撮影した写真を紹介したい。


雪2足跡がない通り


雪3窓の外は吹雪


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雪22誰かが雪だるまを作っていた


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雪23こんな状況でも学生がいる


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雪15視界も霞む


雪16雪国のような光景


雪18真っ白になったSFC


 SFC生なら気になるのが鴨池の状況。鴨池にはなぜか雪が積もらずに半分は氷が張っていた。白い雪の中に浮かぶその姿は雪国の湖のようだが、鴨たちは相変わらず元気に泳ぎ回っていた。

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翌日の被害


 翌日15日(火)は授業日。天候は見事に回復し、快晴となった。しかしながら、積もった雪は水分を含んだ状態で凍っており、滑りやすい状態だった。平日ということもあり、急激に増えた交通量と相まって、SFC周辺は混乱状態に。バスが混雑し、1限に間に合わない学生も多く出たようだ。また一時的に、生協の商品が不足するなどの事態が起こったという。

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 今回の大雪は、全国で800人以上の負傷者を出し、SFCでも転倒者が何人も見られたという。大雪が降った場合は、無理に大学へは行かず、家で待機するという選択肢もあるということを覚えておきたい。