22日(土)、ORF2014でセッション「高校生のためのSFC講座」が行われた。多様な専門分野のSFC教員らが集まり、SFCで行われている研究やSFCの魅力について率直に語る、毎年大人気のセッションだ。今年も開場前から制服姿の高校生が列を成していた。受験を控える3年生のみならず、1年生も多く見られた。

プレゼンテーター 教員10人がSFCを語る

大前学 政策・メディア研究科教授(司会)
秋山美紀 環境情報学部准教授(司会)
藁谷郁美 総合政策学部教授 
杉原由美 総合政策学部准教授
廣瀬陽子 総合政策学部准教授
植原啓介 環境情報学部准教授
佐野ひとみ 環境情報学部専任講師
水野大二郎 環境情報学部専任講師
安田恵美子 看護医療学部准教授 
仰木裕嗣 政策・メディア研究科准教授

多様な専門分野の教授が一堂に集結

開始早々、司会である大前教授が、「学校さぼってまで来ている人はいますか? そういう人は大学に入っても、どうせ少しのことで休むから(笑)」というジョークで会場の緊張した雰囲気を一気に和ませた。
 教員の自己紹介から始まり、その後に教員の研究紹介と質問コーナーが続いた。意匠を凝らしたプレゼンテーションはさすがであり、制限時間を超えても話し続ける姿からは、SFCの教員らしい熱心な姿がうかがえた。高校生たちは、食い入るように真剣な眼差しで研究紹介に耳を傾けていた。

真剣な眼差しを向ける高校生たち

質問コーナーでは、最初は遠慮が抜けないのか、なかなか手が挙らなかった。しかし、1人が質問をすると、その後は途切れることなく次々に手が挙った。質問を聞いていると、今回参加した高校生は、研究したい興味分野が既に定まっている人が多い印象だ。その内容としては、教員の専門分野に対する質問をはじめ、高校生のうちにやっておくといいことは何か、SFCはどれくらい自由であるのか、などという積極的な質問が相次いだ。一方で、明確にやりたいことがない状態でSFCを受けてもいいのか、という質問もあった。
 「2015年度から始まる学士と修士が合わせて4年間で取れる制度についてどう思うか?」というカリキュラムに対する質問も出た。その質問には、中村修環境情報学部教授が飛び入りで熱く回答する場面も見られた。こうしたやり取りの様子は、SFCの教員と学生のインタラクティブな授業を彷彿とさせた。

飛び入りで質問に回答する中村教授

「体育会とSFCの生活の両立はできるのか」という質問には、「両立している人は多くいるし、楽しそうにしている」という意見が出る一方で、「本当に真剣に体育会もやりたいのであれば、両立はできないと思う」という厳しい意見も出ており、生のSFCを高校生に伝えようという教員の気持ちが感じられた。

最後に「教員から見た、SFCの魅力を教えてください」という大きな質問が投げかけられた。この質問への教員の答えはほぼ一貫しており、「多様性があること」をあげていた。学生、教員、方法論、すべてがSFCでは多様であることが伝えられ、セッションが締めくくられた。
 

「楽しい授業が受けられそう」高校生にインタビュー

セッション終了後、参加した高校生に感想を聞いた。ある高校生は「自分が考えていたことができるなと思った」と好印象の様子。続けて、「先生方がSFCの悪いところもたくさん言っていたのが意外だった。先生はとてもおもしろく、皆さん個性豊かな方ばかりで楽しい授業が受けられそう」と目を輝かせながら答えてくれた。

高校生にとっては、パンフレットやWebページでは決して知ることができない、リアルな“生”のSFCを実感できるセッションだったようだ。