いつからだろうか、タロー坂の片側が自転車で埋め尽くされるようになったのは、タロー坂を歩いて上っていると、その脇を誰かが自転車に乗ってすり抜けていき、はるか向こうの方に自転車を停めてそそくさと校舎へと歩いていく。最近よくある光景だ。自転車置場に自転車を停めている僕にとっては、後から来た人に抜かされたことになる。朝から軽くヤな気分だ。おまけに、タロー坂の景観を損ねているという点も気に入らない。文字通りSFCの玄関口となっているタロー坂の景観は、学生だけでなく来客にとっても最初のインパクトを与える要素であると言え、そのような場所があの惨状では大学の品位に関わるのではないのだろうか。


以上タロー坂の現状を嘆いてみたのだが、別にタロー坂に自転車を停めている人達に対して注意を促そう、などと思ったりはしていない。と言うより、僕自身もバイクを違法駐車しているのでそのようなことを言えた義理ではない。しかし、自転車に関してはルールを守っているのでやはり何かしら言いたくなる。そんな気分で書いているのがこのコラムだ。自己矛盾。他人に厳しく自分に甘い。そんな自分に自己嫌悪。あなたはどうですか?