26日(金)にθ館で行われた「知識情報論(小檜山教授担当)」にて、コピーライターの糸井重里氏がゲストレクチャーを行った。学生パネラーの質問に答える形で、同講義のテーマである企画について、実体験をもとに語った。


 「ほぼ日刊イトイ新聞」という企画を思いついたのは、自分が自由に使えるメディアがないという思いがきっかけ。ニュース性を重要視し「日刊」と、“新しく聞く”という意味で「新聞」と名づけたという。
 インターネットは出版と違い、発信した情報に対する反応が得られやすく、その特性により新たなクリエイティブの形が生まれるのではないかと言う。例えば、コストを抑えるための大量生産ではなく、「100人しか買わないが1万円でも売れるパンツ」を売る方法はインターネット以外にはない。このような少量多品種の生産スタイルについて、「ほぼ日手帳」を例に詳しく述べた。
  ゲームのヒットを生む方法論に関する質問には、「ヒットは偶然の産物」とことわった上で、“皆が欲しいと思うものを考え続ける想像力や努力”や“伝えることの面白さ・難しさを絶えず感じられること”が必要と述べた。
  糸井氏は「正直は最良の戦略」とも語り、奇をてらわない方法を大切にしていることをうかがわせた。