19日(金)5限、Ω21にて中原昌也氏のゲストレクチャーが行われた。中原氏は「あらゆる場所に花束が……」で 第14回三島由紀夫賞を受賞。音楽活動や映画評論も手がける気鋭の小説家のレクチャーは福田研の学生の質問に対して中原氏が答えるというかたちで進行し、多くの学生を前に饒舌なトークを披露した。


 中原氏はレクチャーのなかで「絵のように俯瞰することができないという点で文章を書くことはとても難しい。文章がうまく書けるひとは羨ましいと思う。自分は常に技巧的な部分に興味がいってしまう。他の人と比べると自分には常に劣等感がつきまとっている」と小説家らしからぬ謙虚な一面をのぞかせた。一方、書籍の万引きを常習していた過去も告白。「本屋のガードが甘いのは人気のない哲学書コーナーだった」そこから万引きした本を読んでいたというから驚きだ。