村井亮さん (94年環卒、株式会社Beat Communication 代表取締役社長)
「未来からの留学生」
SFCの一期生として卒業してはや十年以上の歳月が経った。途中サラリーマンや海外留学などを経験し、現在は会社を興してソーシャルウェアを開発したり、企業の広告をデザインしているベンチャー企業を経営している。これは私が学生の頃ぼんやりと思い描いていた自分の夢でもあり、今は仲間と仕事を楽しみながらも四苦八苦している毎日だ。
今回は私が尊敬しているベンチャー企業、(株)OKWebを経営されている福田さんから「未来からの留学生」のリレーが渡され、一筆書くことになった。
ところで、今の君たちの一番楽しい事はなんだろう?
私も現在はベンチャー企業を運営する身となったが、一方で大学生の頃は、三度の飯より海が好きでよく海で潜っては、将来は南の島でスキューバダイビングをしてノンビリ暮らしたいと思っていた。海好きが高じて船舶1級免許まで取った。
その後、実社会に出て、一部の現役生がベンチャー企業にチャレンジし、突き進んでいる姿を見て誇りに感じている。当社でも立ち上げ時には数多くの現役生や慶應大学のOBに協力してもらい、今なんとか会社を運営している。
そこで今日は最近の私が気づいた、SFC生の強みと、今後、是非みんなに記憶にとどめておいてほしい事を書いてみようと思う。
SFC生の凄さは自から突き進むチャレンジ精神と抜きん出た行動力、又世の中の流れに対応できる柔軟性にある。
これは指示待ち君の多い、現代社会にはなかなか見られない貴重な特質である。
新しい考え方や手法をすぐに取り入れる柔軟性などは昔からSFCの根底に流れているカルチャーであり、これが理由で私はサラリーマン時代にもSFC生をこぞって採用していた。
一方で、割となんでもすぐにできてしまうせいか、あまり集中的に掘り下げることなく過ごしてしまう場合が多い。
経験を積むことで知識だけでなく知恵も身につく。知恵が身につけば判断力も身につき、仕事でも成功する確率があがってくる。
だから何ごとも経験するという柔軟な姿勢をいつまでも追求しつづけて欲しい。そして自分の可能性を掘り起こすために、うまくいくまで同じ事をともかく継続しチャレンジしていくこと。そして辛い事があっても絶対途中で諦めない事だ。
私は世の中に二種類の人間がいると思う。何回失敗しても諦めずに努力を続けていくタイプと他人の事を羨ましがってすぐ諦めてしまうタイプ。今の私は幸い何度失敗しても這い上がってくる連中と仕事している。
当社でも我こそはと思って無我夢中で一つの事に集中していける頑張り屋を募集している。体力に自信があり、自分の将来を切り開いていきたい人には是非当社のインターン制度に応募してみて欲しい。
キャンパスから一歩外の実社会に出て将来の布石になるような仕事に挑戦し、それを継続する。そうすれば、きっと何物にも変えられない財産を手に入れる事ができると思う。
(株)Beat Communication 代表取締役社長 村井 亮
業務内容:ソーシャルネットワークの開発、システムの運営、ホームページ作成、パンフレット、新聞、雑誌等のデザイン