昨日、9月入学の出願受付が終了した。ここ数日、最終確認に追われ、今はほっと一息ついている受験生もいるであろう。今回のSFC Welcom CLIPは面接編の前編をお届けする。直接面接の話に触れるのは後編になるが、AO入試に限らずSFCそのものに関する話題になっているため、受験生の息抜きにもなるのではないだろうか。


<座談会出席メンバー>
AO入試9月入学:N.K. (K)
AO入試4月入学:K.T. (T)
CLIP編集委員:山本恵太
CLIP編集委員:伊藤可久
山本:書類で合格する秘訣って何だと思いますか?
K:言い出したらきりがないんですが、自分は面接で受かったと思っています。書類はこんなことがしたい、あんなことに気付きましたということだけしか書いていませんでした。○○についても調べてみたいぐらいで終わっていて全然掘り下げてもなかったから、書類で落とされておかしくありませんでした。出した封筒も薄かったんですよ。良くここで残れたなと言うのが正直な気持ちです。
伊藤:書類を提出してから一次試験の合格発表まで結構間が空きますが、何をしていましたか?
T:私は他に早稲田の国際教養学部を受けていました。
山本:国際教養のAO入試は書類を英語で書くんですよね?
T:私の予備校の先生の姉の夫が外国人なのでやってもらいました。あと立教の理学部も受けました。
山本:SFCは第一志望でしたか?
T:もちろんです。
K:私は予備校でしごかれていました。しごかれていたといっても6月末から7月でたるみぎみで、周りは夏休み前でせかされ始めて目の色変わって来るんですが、自分にはSFCのAO入試という秘策があるからという思いがあって。だんだん、勉強しているようでしていないしAOの対策もしていないという状況になってしまいました。
T:AO入試って結構大変ですよね。
山本:Tさんは予備校へ行って一般入試用の勉強もやってたんですか?
T:やってたけどあまり勉強はしていませんでした。
伊藤:1次試験の合格発表ってどのような形で行われるんですか?
T:私のときはSFCで発表があって、翌日に封筒が来ました。
山本:α館のコピー機の前に掲示されるんですよ。

山本:KくんはSFCまで見に来ましたか?
K:高知県なので通知を待ちました。当日は来なくて、ダメだったかなと思ってたら次の日に来たんです。それで俄然やる気になりましたね。
山本:1次受かってから面接まで何をしていましたか?
T:ひたすら面接でやるプレゼンテーションの練習をしてました。
K:書類と同じことを言っていたら底をつくので、何でもいいからインターネットとかで調べて、何か別のことを考えなければと思っていました。それに半分使って、後はTさんと同じようにプレゼンテーションの練習をしました。
山本:二人はそのときパソコンは使えたんですか?
T:使えるけどあまり・・・
K:インターネットと一太郎しかできませんでした。インターネットに履歴が残ることも知らなかったし、お気に入りが何かも知りませんでした。
T:私もです。お気に入りって何?登録できるのこれ?みたいな。もしかしてパソコンのレベル一緒かもしれないですね。

山本:SFCに入学してから感じたことってありますか?
T:勉強をいっぱいするって聞いてて、先生はガリ勉ばっかりって言ってたけど、実際入ってみたらそうでもないですね。遊ぶときは遊ぶ、勉強するときは勉強するで、すごくメリハリがついていて、みんな要領がいいなって思います。だからちゃんと遊びも一生懸命やるし、課題とかもちゃんとやるし、兄は別の大学に通ってるんですが本当に遊んでばかりです(笑)。
山本:新入生だから忙しいのかと思いきや、先輩はもっと忙しそうですよね。
T:そう、やる気のある人はどんどんレベルアップできる場です。いろいろな科目があって、バイオもできるし心理もできます。
山本:ちょっと迷ったりしても、別の領域に入ってみることで、打開策が見つかったりしますからね。
T:そう、でもそれが逆にデメリットでもあったりすると思います。
山本:え、どうして?
T:だってやりたいことが見つかっていない人はふらふらしてどっか行っちゃうじゃないですか。でも、やりたいことがある人にとっては良い環境だと思います。
山本:新入生向けのガイダンスでも優秀な生徒が多い反面、引きこもりも多いキャンパスだって話が出てましたよね。
T:言ってましたね。
山本:ところで、SFCって臭いことでも有名ですが実際どう思います?
K:言われるほど臭いときってないですよね?臭いときは臭いけど、毎日毎日臭いってわけじゃないと思います。でも一番思うのは、飛行機の音がうるさいってこと。
山本:うん、うるさいですね。すごい近く飛んでたりするときありますからね。米軍基地の騒音問題を肌で感じることができます。
T:あとSFCの特徴って言ったらパソコンですよね。びっくりしました。芝生の上でパソコンとか開いてるんですよ!?
山本:ですよね。この間なんか湘南台の駅で、電車から降りて改札出るときもパソコン開いてて…
T:あ!いますよね!歩きながらパソコン開いてる人!
山本:すごいですよね。もっとも、その駅でパソコンやってた人ってのは僕なんですが。
一同:え………(笑)。
山本:でも、結構そういう人が普通にいる雰囲気はありますよね。パソコン開いてる人見ると「あれはSFC生だな…」みたいな雰囲気。
T:一般的にはありえない状況ですけどね。
K:最初はものすごく嫌でした。人間的なつながりと言うよりも、メッセンジャーであったりとか何のシステムでも「Webで」とか「Webを参照してください」とか言われて。パソコンのことを知らなかったってこともあるけど最初はものすごくカチン!ときました。そんななんでもかんでも機械的なことで済ませて「何考えてるんだろう」と思ったんだけど…
T:思ったけど?
K:今は便利だというか利便性の方が重要かなとも思ってます。ちょっと寂しい気もしますが。
山本:やっぱりみんなメッセ使えると連絡も取りやすいですもんね。普通の大学だと、そういうことが好きな人たちは使えるけど、好きじゃない人たちは使っていないとか、メッセの存在すら知らなかったりするわけじゃないですか。でも、SFCだと「メッセのアドレス教えて」と言うだけで携帯以上のつながりができてしまう。
K:うん、それはありますね。

山本:これからの抱負を教えてください。
T:今は研究会に入りたくて分子生物学とか細胞生物学とかを履修しています。それで、1年の秋学期から冨田研という冨田先生と言う偉大な先生がいる研究プロジェクトで研究したいと思います。それから、山形に鶴岡キャンパスがあるんですが、そこに1年間行って、勉強したいなと考えています!
K:私は有能、優秀な人がいろんなところから集まっているこの慶應大学で、いろんな人と知り合いたいと考えています。
T:そうですよね。いろんな人がいますよね。AO入試も、多様な人が集まるところがメリットだと思います。