みなさん残留経験はありますか?「もちろん!」「まぁ数回は…」「まだしたことない、というかしたくもない!!」など様々な答えがあるでしょう。今回は東京モーターショースタッフの残留状況についてお伝えします。

まず、主に残留していた部門を紹介します。パンフレット・プレスキット・ポスターなどの作成を手がけているドキュメントデザイン部門、東京モーターショー会期中にブースで流す映像や音楽の作成を行っている映像・音響部門、企業との交渉・PR活動を行っている広報・渉外部門。その他の部門やチーフの方々もしばしば夜通し議論したり、作業を行っています。ただし、上記の3部門に関しては際立って残留の回数が多かったのです。一体なぜ多かったのでしょうか。それぞれ紹介したいと思います。
 ドキュメントデザイン部門は先にも記しましたが、パンフレットの製作をします。ゼロの状態から作り上げるので、文章だけではなく全体のデザインや構成を考えなければいけません。また、作り上げたものがそのまま完成品というわけにはいかず、プロジェクトリーダーのチェックがはいり、更に教授の最終承認が必要です。承認を受けて初めて外部に出せるものとして完成品になります。ただし、この承認を受けるまでが大変でした。部門内のスケジュールで作業を遂行しても、教授と予定がうまくとれなくてなかなか承認を得られなかったり、あるいは修正が必要な場合更に作業をしたり。相当な時間を要する製作活動だったと言えます。また残留が多い理由は、ドキュメント部門のメンバーの皆さんは日中他の予定があったようで、集合時間が夜八時だったそうです。「なんだ、これが一番の理由じゃないか!」という声も聞こえてこなくもないですが、じつは残留して翌朝も作業、日中も作業という日々も続いていました。そして、それだけの作業量に相当、それ以上の完成品が出来たと思います。
 映像・音響部門は、撮影・編集・3DCG作成で残留していました。撮影は朝早く始まり、夜に終わるというまるでテレビドラマの撮影のようでした。人や他の車が画面に映ってしまうのを避けるため、街中での撮影はどうしても早朝になってしまいます。朝四時にロケ地に集合。そうです始発出ていません。なので撮影班はK2で残留し、朝3時ごろ出発していきました。早朝の撮影を終えると、K2に戻ってまた撮影。全ての撮影を終えると、すぐに編集作業。まるでプロの撮影チームを見ているようでした。撮影・編集が終わり今度は3DCGの製作です。この作業は連日SFCで行われました。ラムダのパソコンを30台ほど使用したそうです。それだけ、データ量の多いファイルを扱うということです。つまり、家に帰る時間なんてありません。ほとんど学校に住んでいるようでした。このようにして作り上げられた映像は、「すごい!」の一言です。とても学生が作ったとは思えないぐらいです。やはり、残留があったこその結果なのでしょうか。
 最後に紹介するのは広報・渉外部門です。「何故渉外活動で残留?」と思うかもしれません。答えはWEBページ製作のためです。こちらも他の部門同様、ゼロからのスタートでした。どのようなページにしたいか、コンテンツは何にするかなどの議論から始まり、実際に製作に取り組んだのは八月に入ってからでした。デザイン、レイアウトを決めるのにひとつひとつ皆で議論し、作り上げていきました。朝十時学校集合、帰りは翌日の昼間。このような日々がたびたび続きました。特に困ったことは食事です。夏休み中生協が閉まっていたため、コンビニまで行かなければなりませんでした。あるいは、作業に没頭していてとても外に出られないときは、出前もとりました。こうして食事をとる間も惜しんで、ようやくWEBページが完成しました。
 今回の東京モーターショー出展における作り物の背景には、スタッフの残留作業があります。他より少しでも格好いいものにしたい、驚かせたい、素晴らしいものしたいという強い意志からパンフレット・映像・WEBページが完成しました。皆様ぜひ一度見てみてください。よく見ると、「残留」という文字が浮かんでくるかもしれませんね。