このたび、SFC CLIP5代目編集長を務めさせていただくことになりました、総合政策学部3年の桂山奈緒子です。私が担当する191号目からSFC CLIPは創刊6年目に突入しました。


 2001年の創刊以来、SFC CLIPは常に時代の一歩先を邁進してきました。メールマガジン、WEBマガジン、ブログという形式の多様化に併せて、その編集スタイルやコンテンツも柔軟に変化しています。テキストのみならず、映像配信を試みたこともありました。さまざまなことに挑戦してきたSFC CLIPですが、今、あらためてその価値というものを考えますと、何よりも「記録」ということに尽きると思います。
 SFC CLIPはSFCのさまざまな情報を文字どおりclip(英語で「切り取る」の意)しています。α館の掲示物や教室機材の変化などの地味な情報から、そのとき話題になっているプロジェクト、事件、人物まで。私たちは極力選り好みせずに、淡々と記録してきました。1年間続けただけではあまり価値のないような情報でも、6年間も続けていると思わぬところで価値が高まっているのに驚きます。9.11が起きた時にSFCではどんな動きがあったのか、3年前の七夕祭にはどれだけの集客があったのか…など、ぜひバックナンバーを御覧いただければと思います。SFC CLIPにはSFCの「今」を理解するための、「過去」への鍵がたくさん隠されているのです。
 では、SFCの「未来」をのぞく鍵はどこにあるのか? SFC CLIPにはそれもちゃんと隠されていますので、ぜひご自身の目で探してみてください。clipには「しっかりつかむ」という意味もあるのです。大きな波が来る前のさざ波をつかむこと。社会の実験室を自称するSFCの未来を予見することは、日本の未来を予見することにもつながるはずです。「過去」と「未来」を読む/読まれるメディアとして、SFC CLIPはSFCの「今」を記録しつづけます。読者の皆様からの忌憚のないご意見、ご指導を励みにいたしまして、編集部一同、益々努力して参ります。今後ともよろしくお願い申し上げます。