SFC生がつくるキャンパス周辺地域情報誌『ばからば』。2005年開講の「生活者の社会参加」にて結成され、地域と大学を結ぶことを目的に活動中だ。本連載は、その誌面の一部を紹介する。近くて遠い、SFC周辺地域の生の声が聞こえてくる。


 SFCの裏側に「ごんばち」という名のほうとう屋さんがあるのを知っているだろうか? この「ごんばち」、普段湘南台駅周辺で食事をすることの多い当記者が、地域のことを知りたい、もっと身近においしいものを食べられる場所はないか、そんな想いから地域を散策していた時に偶然出会ったお店なのである。私にとって地域を身近に感じるきっかけになった、この「ごんばち」とそこで働く人を紹介したいと思う。
 お店に入ると「お帰りー」と温かい声をかけられた。その声の主は、店長の古屋さん。このお店では温かいほうとうだけでなく、このご主人たちの家族のようなぬくもりも感じることができるのだ。この声を聞くと「近くて遠い場」であった地域が身近になったと思わずにはいられない。
 さて、ご主人にお店のことをうかがった。このお店ができたのは2005年の6月で、その建築には地域のボランティアの協力があったという。地域の力で作ったからこそ、温かみがあるのだろうか。1階ではほうとうを食べることができ、2階はくつろぎスペースとして開放されている。昼寝もできる屋根裏部屋といったところだろうか。
 店長が言うには、今後はもっとこの「ごんばち」を地域の人の交流の場として活かしていきたいとのこと。現在でも、店内において一般の人への無料ギャラリーの貸し出しや、イベントチラシの掲示なども積極的に受け入れているという。地域の人の交流の場、情報交換の場としての輪にSFC生もぜひ、参加してほしいとのことだった。今後、『ばからば』も「ごんばち」のように、情報交換の場・交流の場として、皆さんのお役に立てればと切に願う。
※『ばからば』プロジェクトとは
 2005年、SFCで開講された「生活者の社会参加」にて結成。SFC周辺地域の住民とSFCの学生を結び、またそこから何か関係性が生まれることを目的とする地域情報誌『ばからば』を発行している。現在、ソシオプロジェクト事務局(2006年NPO法人化申請中)に所属。
「ばからば」とは、「[場]から[場]へ」という意味です。地域の方々と慶応大学湘南藤沢キャンパス(以下略してSFC,「エスエフシー」と読みます)の学生。地域の[場]とSFCの[場]が互いに交流を持てるパイプ役となることを目指し、この「ばからば」は創られました。SFC生とその周辺地域の方々との間にある垣根をなくしていこう! という想いが込められています。この「ばからば」をどうぞ最後まで楽しんでご覧ください。
–『ばからば』創刊号 (平成17年11月30日発行)より

●問い合わせ先

『ばからば』学生代表アドレス: [email protected] (山下奈々)