5月中旬、湘南台の商店街事務所に、学生と地域の人の楽しそうな笑い声が響く。学生と地域の人が一対一で、過去の成功体験、まちで経験した心温まるエピソードを、インタビューしあっているのだ。
 「地域の人の意外な一面を知り、とてもおもしろかった」「初めて学生とじっくり話した。うれしかった」学生・地域双方から、興奮ぎみの感想を聞くことができた。


 
 どこにでもありがちだが、地域には問題が山積している。もちろん湘南台も例外ではない。しかし、その問題に捕われ、解決することに必死になってしまうと、問題解決に疲弊してしまう。「そもそも何のために問題解決をしようとしていたのか」という高い目線を忘れ、「やりたくて活動に取り組んでいる」という自分たちの熱い思いが冷めていくからである。変化の激しい現在、ひとつの問題を解決した頃には、また別の問題が深刻化している。
 このサイクルを断ち切るために始まったのが、「湘南台のヒトビト」プロジェクトだ。
 コンセプトは、問題はひとまず置いておいて、「湘南台の素敵な人・エピソードを発見しよう!」というもの。要は、‘湘南台の宝物探し’である。
 具体的には、学生が2、3名で地域に出て行き、地域の人たちとインタビューをし合う。質問項目は自由だが、「インタビュー相手の素敵なところ」や、「その人が湘南台で経験した素敵なエピソード」を必ず聞き、その場で褒めあい、インタビュー後に、他己紹介のような形で‘ネットワーク帳’に記録していく。インタビューを受けた地域の人は、次の人を紹介し、学生はチェーン式に色々な地域の人に出会っていく。
 最終的には、このプロジェクトを通じて知り合った人、100人を集め、9月29日(土)午後1時-5時、湘南台市民センターの多目的ホールでワークショップを行う。当日は、インタビューを通じて互いの理解を深め、自分たちの街の強みを共有し、湘南台のこれからを考える。
 湘南台は絶対におもしろい街だ。そのおもしろさを学生たちが見つけ出し、どのようにおもしろいかをラベル付けしていく。楽しく、おもしろく、100人・30団体との新しいつながりづくりを目指す。
 このプロジェクトが、「地域に興味はあるけれど、どこにアクセスすればいいか分からない」という学生と「学生さんたちと話がしてみたい」という地域が出会う場になればいい。
 
 1回だけの参加も歓迎。インタビューには、簡単なワークシートが用意されているので、この用紙を持って、誰でも参加できる。こんな人にインタビューしたいという希望を出せば、マッチングも行うし、企画を持ちこんでもらってもいい。
 興味のある人は下記連絡先まで。
[email protected]
[email protected] (総合政策4年 木村倫子)
*プロジェクトには、「イルミネーション湘南台」「湘南台おばけ屋敷」メンバーが関わっています。