8月半ばから10ヶ月の交換留学が始まり、米国ペンシルベニア州・ピッツバーグにあるカーネギーメロン大学に来ています。もう2ヶ月経ったなんて信じられない! 今から「帰りたくない」という気持ちでいっぱいです。


加根魯絢子さん(環境情報学部2年)
ピッツバーグ

ピッツバーグは本当に安全できれいな街です。田舎過ぎず都会過ぎないといった感じで、大体なんでも揃っています。美術館や博物館も充実しており、それらが全てタダで入れるのはかなり嬉しいところ(といっても、大学費用の中に含まれているわけですが)。バスも学生証を見せれば乗れちゃいます。大リーグ球場もあるし、少し足を伸ばせば、モールや遊園地もあるんですよ。
 
 友達からしてみると、ここは「平和すぎてつまらない」そうですが、勉強をするにはもってこいな環境だと思います。しかし、勉強をしているかどうかはまた別の話…。
友達
 遊びに行ってやることはあまり日本と変わりません。映画・買い物・ゲーム・カラオケ等々。もちろんカラオケボックスはないので、PS2のゲーム「カラオケレボリューション」です。こんなものこっちに来て初めて見ました。映画はビデオを借りたり、映画館に行ったり色々です。一番よく行くのは少し古めの映画を1.5ドルで上映している映画館。
 今週末は友達とペイントボールに行く予定です。ペイントボールとはペンキの入った銃で撃ち合うサバイバルゲームのようなもので、よく考えると少し悪趣味な気もしますが、一度やったらハマリます。いい運動になるし、やはり日本では中々できないので。

アパート
 住まいは大学から歩いて15分ほどのアパート。部屋は広々2LDKで、ルームメイトと二人暮らしです。ルームメイトは中々お金持ちなので、テレビやレンジなど全て揃えてくれちゃいました。彼女なんでも持ってます。超大型スクリーンのデスクトップと別にマックのラップトップ。携帯はもちろんiPhone。
 大きなオーブンがあったり、キッチンが充実しているので毎日自炊に勤しんでいます。お昼はいつもお弁当を持って行き、夜は友達と食べに行ったりします。
 アパート内での企画も豊富で、毎週ソーシャルイベントがあります。先週は映画を観ながらピザを食べるというものだったのですが、出てきたピザがなんと直径1.5m。「うわー、アメリカだな」って思いました。

キャンパス
 カーネギーメロンはよくも悪くもSFCによく似ています。どこでも無線LAN、授業中にラップトップ、24時間営業がいい例です。ですが、雰囲気はかなり違います。私が気に入っていることは、ArtやDramaといった学部があるために、キャンパスを歩いていると自然と楽器の演奏や歌声が響いてくること。アートはキャンパス中に散らばっていますし、建築も興味深いです。

授業
 授業はやはり忙しい。「徹夜ができるならカーネギーメロンで生きていける」というのは友達の言葉ですが、そこはやはり私はSFC生。なんとかなっています。…多分。まずは慣れようと思い、あまり大変なスケジュールにはしなかったのですが、やはり勉強だけしているわけではないので。内1つのクラスでは、毎週何十ページも論文を読まなくてはいけず、多いときでは50ページぐらい読みます。でもどの授業も楽しい! 本を大量に借りて、カフェでレポートを書いていたりすると、「大学生してるなぁ。」という気分になります。ここに来て、「一生学生でいれたらどんなにいいだろう。」と本気で思い始めました。因みに今は丁度中間試験が終わったところです。直前まで勉強しなかったのが祟って、前日は徹夜でしたが、大丈夫だった気がします。友達が言ってたことは正しかったのかも。
イベント
 大学内でのイベントは盛りだくさんです。特に学期の初めのオリエンテーションはすごかったです。新入生が一挙に集まってゲームをするplayfair、寮ごとの運動会House War、超能力者が来てショーをやったり、2週間ほど遊びっぱなし。その後もキャンパスはいつも賑やかです。

サークル
 折角なのでサークルにも入ってみました。今は劇団Scotch n’ SodaとArab Student Organizationの2つです。演劇は演じるのが一番好きなのですが、勉強等が忙しそうだったので今回は大道具。かなり本格的な舞台なので、大工仕事も電動のこぎりとかを使ってやります。中々楽しいです。
 
 私はSFCでアラビヤ語を勉強していて、アラブ人の友達が作ろうとASOに加入しました。しかし、親がアラブ人ですらないのにこの団体に所属しているのはおそらく私だけでしょう。集まりがあると、美味しいアラブ料理にたっぷりありつけます。いつも喜んで行くのですが、この間はパーティー料理を2皿ももらってしまいまして…。3日間毎日羊を食べる結果になったのは言うまでもありません。
 ラマダーンが終わり、お祝いにキャンパスでもタダでアラブ料理が配られていました。というか、キャンパス内では色々な団体がホットケーキやクッキーなどをしょっちゅう配っています。加えて募金を集めるための販売等も毎日行われていて、日本にはない雰囲気です。
バイト
 お小遣い稼ぎに日本語クラスのスピーキング・アシスタントをやっています。SFCで言うSAです。生徒と日本語でお話するだけなので気楽ですし、色々な生徒と文化の話などができ、とても楽しい時間です。
 
 しかし、色々な生徒と言っても半数以上は韓国人生徒。「韓国ではおじぎをしますか?」という質問を何度したことか。カーネギーメロンは海外からの学生がかなり多いです。特にインド人・韓国人の数は半端ない気がします。その分英語も色々なものがあって、最初の頃はコミュニケーションが結構大変でした。因みに日本人はかなり少なめ。日本語学科では常にアシスタントを探しているようなので、ここに留学される際はぜひ。
買い物
 日本人はほとんどいないですが、日本のものはほとんど手に入ります。アパートから徒歩3分のソウルマートや、少し先のTOKYOで何でも揃います。飲み物なら午後の紅茶やポカリスエット、お菓子はポッキーから栗まんじゅう、水ようかんまで。米や調味料も全て手に入ってしまうのです。日本食レストランも豊富で、愛好家も多いです。
 
 全てひっくるめて日本と触れ合う機会はたくさんあります。ホームシックにかかるのはちょっと難しそうです。
 
 とにかく毎日が新しい出会いと発見の連続。正直楽しくないことなんて何もないです。心配していた金銭面も大丈夫そうだし、寧ろ交通費や飲み会費のかさんでいたSFCでの生活と比べると…?
 
 とにかく残りたった8ヶ月! もっともっと楽しまなければ!!