本シリーズでは、2024年秋学期SFC開講科目のうち、新科目・復活した科目を取り上げる。今回はそのうち、先端科目について解説する。

新科目・復活した科目の基準

以下の条件を全て満たす科目を同一の科目とする。

  • 科目名が同一であること
  • 使用する言語が同一であること(GIGA科目であるかどうか)
  • 担当教員が同一であること(言語コミュニケーション科目を除く)(同一の教員が含まれていれば、他の担当教員に変更があったとしても同一の科目とみなす)
  • 分野が同一であること

2024年秋学期SFC開講科目のうち、2023年秋学期あるいは2024年春学期に同一の科目が存在しなかった科目を新科目・復活した科目とする。また、シラバス検索システムに2019年以前の科目が掲載されていないため、2019年以前に開講されていた科目が復活した場合でも新科目とする。

以上の基準をもとに、先端科目-総合政策系から解説する。

先端科目-総合政策系

以下が新科目・復活した科目となる。

科目名 担当教員名(敬称略) 備考
エビデンスに基づく健康政策とコミュニケーション (GIGA/GG) 佐藤 豪竜 新科目(他教員による開講履歴あり)
開発とローカリズム 藤田 護 復活科目(昨年はGIGA科目として開講)
科学技術政策 (GIGA/GG) 藤田 元信 新科目(先学期は日本語科目として開講)
環境政策 和田 直樹 新科目(他教員による開講履歴あり)
韓国社会論 柳町 功 復活科目(最終開講:2022年秋学期)
近代史 (GIGA/GG) 小熊 英二 復活科目(昨年は日本語科目として開講)
計量経済学 佐藤 豪竜 新科目(他教員による開講履歴あり)
現代文化探究(朝鮮語圏) /朝鮮語コンテンツ 徐 旻廷 新科目(他教員による開講履歴あり)
国際開発論 (GIGA/GG) 中室 牧子 復活科目(最終開講:2022年秋学期)
古典と現在 清水 唯一朗 復活科目(最終開講:2022年秋学期)
財政政策(国家) 金子 憲 新科目(他教員による開講履歴あり)
財政政策(地方政府) 金子 憲 新科目(他教員による開講履歴あり)
政策立案論 石川 光泰 新科目(他教員による開講履歴あり)
政策立案論(実践) 加茂 具樹・松本 光弘・多田 明弘 新科目
地域と文化(アジア・大洋州) (GIGA/GG) サントーソ, ペトルス 復活科目(最終開講:2022年秋学期)
知的財産権論 齊藤 邦史 復活科目(最終開講:2022年秋学期)
都市計画とまちづくり 横山 大輔 新科目(先学期はGIGA科目として開講)
プロジェクト評価論 藤田 元信 新科目
マスコミュニケーション 【学期後半】 渡辺 将人 新科目(他教員による開講履歴あり)
マレー社会論1 加藤 久美子 新科目
歴史と文明 鶴岡 路人 復活科目(最終開講:2022年秋学期)

今学期の「エビデンスに基づく健康政策とコミュニケーション (GIGA/GG)」は佐藤豪竜専任講師が担当する。2024年春からの新任教員であり、専門分野は医療経済学と社会疫学となる。厚生労働省で12年間社会保障政策の企画立案等に携わった経歴をもつ。この科目では疫学研究デザインの原則を深く理解し、健康問題への定量的なアプローチができるようになることを目指す。

今学期の「科学技術政策 (GIGA/GG)」は藤田元信教授が担当する。2024年春からの新任教員であり、現職の防衛省職員として国家安全保障の視点から、科学技術政策の企画立案や、防衛装備品の研究開発事業を通じた政策の実装に携わった経歴をもつ。この科目では科学技術と国家安全保障の関係を俯瞰し、我が国及び諸外国の科学技術政策を理解するために必要な基本的な知識及び技能を養う。

今学期の「環境政策」は和田直樹准教授が担当する。2024年春からの新任教員であり、国家公務員として環境政策に関する施策の立案・執行に携わった経歴をもつ。この科目では深刻化する環境問題の実状とその背景を理解し、国内外の政策の動向を知り、持続可能な世界を実現するための基本的な視点を獲得することを目指す。

「エビデンスに基づく健康政策とコミュニケーション (GIGA/GG)」を担当している佐藤豪竜専任講師は「計量経済学」も担当する。この科目ではミクロ計量経済学の基礎について、実際に統計ソフトのRを用いて線形回帰モデルを組み、結果を解釈できるようになることや、因果推論の様々な手法について理解することを目的としている。

今学期の「現代文化探究(朝鮮語圏) /朝鮮語コンテンツ」は徐旻廷訪問講師が担当する。2024年春からの新任教員であり、朝鮮半島における言語政策及び南北の言語が専門分野となる。この科目ではドキュメンタリーや新聞記事を通して韓国社会と文化の理解を深め、発表をすることでプレゼンテーションのスキルを向上させることができる。

今学期の「財政政策(国家)」は金子憲さんが担当する。金子憲さんは東京都立大学の准教授であり、財政学と公共経済学が専門分野となる。この科目では今後の日本の政治・経済・財政全般に関する幅広い視野と政策形成に資する能力を身に付けることを目指す。

「財政政策(国家)」を担当している金子憲さんは「財政政策(地方政府)」も担当する。この科目では地方財政の役割とその仕組みに関する理解を深めるとともに、今後の地方行財政のあり方に関する幅広い視野と政策形成に資する能力を身に付けることを目指す。

今学期の「政策立案論」は石川光泰准教授が担当する。2024年春からの新任教員かつ現職の警察庁キャリア官僚であり、警察行政が専門分野となる。この科目では石川光泰准教授自身の警察実務経験や、複数の政府機関等から招く特別講師による幅広い視点からの講義を通じ、日本における政策立案や社会安全政策について理解を深めることを目指す。なお、2024年春学期に開講された「社会安全政策(治安)」と講義内容が重複する部分が多分にあるため、履修選抜では同科目を春学期に受講していない者が優先されることには注意する必要がある。

今学期の「政策立案論(実践)」は加茂具樹教授・松本光弘さん・多田明弘さんが担当する。この科目では、「政策ケース」について、実際にゲスト講師の話を聞きながら「実践知」(政策過程)を追体験し、「実践知」に関する知を結集した「政策ケースブック」をつくることを目指す。

今学期の「都市計画とまちづくり」は横山大輔准教授が担当する。2024年秋からの新任教員であり、都市・地域計画、まちづくり、都市開発を専門とする。この科目では実際の都市・地域で起きている事象を自ら観察・考察し、その課題把握及び改善方策を検討・提案できる素養の醸成を目指す。

「科学技術政策 (GIGA/GG)」を担当している藤田元信教授は「プロジェクト評価論」も担当する。この科目ではプロジェクトの企画から終了に至るライフサイクルに沿って、それぞれの段階で行われる評価の位置付け、意義、手法について解説する。

今学期の「マスコミュニケーション 【学期後半】」は渡辺将人准教授が担当する。この科目ではメディアについて地域性・民主主義に必須の要素としてのコミュニケーション・デジタル時代のメディアの問題の3つの側面から迫り、政治とメディア、民主主義とメディアの関係を中心に「政治コミュニケーション」をめぐるメディアの問題に理解を深めることを目指す。

今学期の「マレー社会論1」は加藤久美子さんが担当する。名古屋大学の教授であり、東南アジア史を専門分野とする。この科目ではマレー社会(ムラユ世界)において人びとの繋がりを支えた要因となった歴史や文化を学び、西欧中心主義に傾きがちな価値基準の相対化を目指す。

先端科目-環境情報系

以下が新科目・復活した科目となる。

科目名 担当教員名(敬称略) 備考
イメージと精神分析 森 さち子 復活科目(昨年はGIGA科目として開講)
感情と行動のコンピューティング (GIGA/GI) 大越 匡 復活科目(昨年は日本語科目として開講)
建築構法論 白井 裕子 復活科目(最終開講:2023年春学期)
細胞レベルの生命科学による革新 (GIGA/GI) 黒田 裕樹 復活科目(昨年は日本語科目として開講)
情報通信セキュリティとプライバシー (GIGA/GI) 武田 圭史 復活科目(昨年は日本語科目として開講)
スポーツ科学 千田 健太 新科目(他教員による開講履歴あり)
大規模データシステム論 川島 英之 復活科目(最終開講:2022年秋学期)
知性と人生 【学期前半】 清水 亮 新科目
デザインと情報技術 (GIGA/GI) 堀田 憲祐・ラロ, サミュエル 新科目(他教員による開講履歴あり)
デジタル信号処理の基礎 (GIGA/GI) 三次 仁 復活科目(昨年はGIGA科目として開講)
日本の諸音楽 (GIGA/GI) サベジ, パトリック E 復活科目(最終開講:2021年秋学期)
プログラミング言語論 服部 隆志 復活科目(昨年はGIGA科目として開講)
モノと情報 【学期後半】 清水 亮 新科目
ユビキタスサービス論 三宅 陽一郎 新科目(他教員による開講履歴あり)
ランドスケープエコロジー (GIGA/GI) 一ノ瀬 友博 復活科目(昨年は日本語科目として開講)
リフレクティブデザイン 【学期後半】 加藤 文俊 復活科目(最終開講:2023年春学期)
量子情報処理 (GIGA/GI) バンミーター, ロドニー D 復活科目(昨年は日本語科目として開講)

体育2~5の新科目を担当している千田健太専任講師は「スポーツ科学」も担当する。2024年春からの新任教員であり、競技スポーツの動作技能を運動学的に評価し、実際の競技現場でも簡易に測定可能な評価システムの構築に関する研究を行っている。この科目ではスポーツ現場における科学的な知見を生かすための基礎や実践への理論を学ぶ。

今学期の「知性と人生 【学期前半】」は清水亮専任講師が担当する。2024年春からの新任教員であり、専門分野は社会学をバックグラウンドとした、フィールドワークとなる。この科目では他者の考え方や生き方から学び、自前の「知性」を育むことを目指す。

今学期の「デザインと情報技術」は堀田憲祐さんとLalo,Samuel特任講師が担当する。この科目では短い講義、ワークショップ、スタジオというサイクルを通して情報技術を用いたデザインにおけるルールベースの思考を養うことを目指す。

「知性と人生 【学期前半】」を担当している清水亮専任講師は「モノと情報 【学期後半】」も担当する。この科目ではモノと情報技術を介した戦争記憶の継承の可能性と課題というテーマで授業を進める。文献講読や講義により特定のミュージアムの成立過程や現在的課題について、調査データをもとに事例研究ができるようになることが目標の一つとなる。

今学期の「ユビキタスサービス論」は三宅陽一郎さんが担当する。三宅陽一郎さんは東京大学と立教大学の特任教授であり、デジタルゲーム・スマートシティ・メタバースの人工知能が専門分野となる。この科目では日常生活に存在するユビキタスサービスアーキテクチャ等について、実例を交えて議論をする予定だ。

次回はその他科目編

シリーズ第3弾では、その他科目の新科目・復活した科目を紹介する。お楽しみに!

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