勝ったぞ慶應! 早慶戦最終日 2年ぶり40回目の優勝! パレードは後日発表
10月29日(日)に引き続き10月30日(月・予備日)、明治神宮球場で東京六大学野球2023秋季リーグ戦、早慶戦第3試合目が行われた。慶應は5-3で早稲田を制し、早慶戦での勝利を収めると共に2年ぶりとなる六大学野球リーグ優勝を勝ち取った。
1試合目、2試合目同様、SFC CLIP編集部は現地取材を実施し、公式X(Twitter)、公式Instagramにて現地から試合の様子を写真付きで速報した。
スタメン発表 3試合目も半数がSFC生!
慶應のスターティングメンバーは以下の通り(敬称略)
打順 | 選手 | 学部 |
---|---|---|
1 | 吉川 海斗 | 法4 |
2 | 本間 颯太朗 | 総3 |
3 | 廣瀬 隆太 | 商4 |
4 | 栗林 泰三 | 環4 |
5 | 宮崎 恭輔 | 環4 |
6 | 齋藤 來音 | 環4 |
7 | 水鳥 遥貴 | 商3 |
8 | 上田 太陽 | 商1 |
9 | 外丸 東眞 | 環2 |
慶應の先発投手は外丸、早稲田は加藤孝太郎。
また、10月26日(木)のドラフト会議にてソフトバンクより3位指名を受けた慶應主将の廣瀬は3日連続のスタメン入りとなり、今試合でついにその実力を発揮した。廣瀬は慶應義塾幼稚舎出身者として、初のプロ野球選手という点でも注目されている。
得点表
得点表は以下の通り。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
慶應 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 5 |
早稲田 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 3 |
お互い負けられない死闘 序盤から慶應が2点リード!
慶應は序盤から、外丸投手は安定したピッチングを見せ、打たせて捕る展開が続いた。すると3回、打線がそのような好投に応えた。
3回表、本間のヒットでノーアウト1塁とすると、今ドラフト会議でも注目されている廣瀬が初球で今季早慶戦初のホームランを放ち、一気に2点を先制。負けられない一戦で大切な先制点を得た。
優勝の行方に神宮が熱狂した6回7回
6回裏 早稲田が1点を挽回
次に試合が動いたのは6回裏、早稲田打線が動き始める。1番尾瀬にヒットを打たれると、3番熊田の打席で盗塁され、1アウト2,3塁のピンチに追い込まれる。すると4番印出の打席、打球はショートゴロとなるが早稲田の瀬尾が生還し、1点を巻き返される結果となる。
追いつかれたくない義塾。7回表に2点追加
続く7回表、リードを守りたい義塾は打線が蜂起。エール交換の若き血が鳴り響くなか、先頭打者の2番本間が初球からソロホームランを放ち一点追加!
勢いづいた慶應は引き続き、栗林の送りバント、さらに宮崎がヒットを打ち、1アウト1,3塁となる。しかし早稲田は投手を香西に交代し好投、追加点は叶わなかった。
早稲田に点を詰められた7回裏
7回裏、初回から継投していた外丸投手が、逆転を狙う早稲田打線に捕まってしまう。
1アウトから小澤に三塁打を浴びると、続く田村にもヒットを打たれ1失点。引き続き代打森田(朝)に中安打、尾瀬に右犠飛を打たれもう1失点、さらに島川に右安打を打たれ、なおも2アウト1,3塁のピンチが続く。
流れを変えたい慶應は、ピッチャーを外丸から森下へ交代。なんとか早稲田打線の猛攻をしのぎ、この回を2失点で終える。
固唾をのんで見守る終盤、神宮は異様な雰囲気に
試合終盤、球場は異様な雰囲気に包まれる。慶應が逃げ切るか、勢いづきつつある早稲田が逆転するか。六大学優勝と早慶戦勝敗の行方を左右する場面。張り詰めた空気が漂い、大観衆が一球一球を固唾を呑んで見守る。
慶應が逃げ切るか、勢いづきつつある早稲田が逆転するか。
8回表、慶應の攻撃の場面では、早稲田は投手を齋藤に交代したほか複数の守備陣を交代。本間が四球で出塁したものの他の出塁は叶わず、慶應は無得点。
9回表でも、慶應打線は2塁まで進むものの追加得点は叶わない。
森下が守り切り慶應が勝利!
一方で守備では、7回途中から継投した森下をはじめ守備陣が奮闘。鬼気迫る場面を2回連続の三者凡退で投げきり、空振り奪三振にてこの試合の幕を閉じた。
六大学は慶應が優勝!首位打者に栗林、ベストナインに3人が選出
六大学野球のリーグ結果
10月30日(月)全日程終了時点での試合のリーグ結果は以下の通り。
学校名 | 試合 | 勝 | 敗 | 分 | 勝点 | 勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|
慶大 | 14 | 10 | 3 | 1 | 5 | .769 |
明大 | 13 | 9 | 4 | 0 | 4 | .692 |
早大 | 12 | 8 | 4 | 0 | 3 | .667 |
法大 | 14 | 6 | 7 | 1 | 2 | .462 |
立大 | 10 | 2 | 8 | 0 | 1 | .200 |
東大 | 11 | 1 | 10 | 0 | 0 | .091 |
首位打者に栗林が4割超の打率(.407)で選ばれると、続いて発表されたベストナインでは首位投手に外丸投手が、首位捕手には宮崎が、首位外野手には栗林が選ばれた。
外丸の「最高でーーす!!」が神宮に響く
試合後に行われたインタビューで堀井哲也監督は「コロナで大変な時代を皆さん過ごされて、球場に足を運んでくださった応援団もそうですが、野球部も本来の早慶戦ができたんだという気持ち」と振り返った。
最後には「六大学野球は一区切りですが全国大会に向けて、他の六大学さんとの戦いをエネルギーに戦いたいと思う」(堀井監督)と神宮大会へ思いを綴った。
またヒーローインタビューとして外丸投手が呼ばれると「この4年生と優勝したかったので嬉しいです」と一言目に話し、電光掲示板に映った4年生たちは照れた笑顔を見せていた。
緊張について聞かれると「一回戦の土曜日はお客さんが入っていて緊張しましたが、今日は大丈夫でした」と話し、観客の笑いを誘った。
外丸は笑顔で「最高でーーす!!」と朗らかな声で観客を沸かせ、インタビューを終えた。
キャプテン廣瀬は今試合のホームランでリーグ通算20本目となり、阪神タイガースの岡田彰布監督の記録と並んだ。相手のマークや主将という重圧の中で試合に臨み、「ありがとうーー!」とホッとしたような声でインタビューを終えた。
最後は応援席にも選手たちが!
試合終了後、応援席に残った観客が応援指導部らと選手の登場を迎えた。
伊藤公平塾長は応援席で試合後に舞台に上がり「素晴らしい打席、打線」と試合を振返り、「塾高と一緒に日本一」と喜びを塾生と分かち合った。
最後に応援席の壇上に山内慶太常任理事が登場すると「これが天皇杯です、天皇杯が慶應に戻ってきました」と掲げ、「打てないだの守れないだの色々いわれてきましたが、今日の試合いかがでしたか」という問いかけに観客は拍手と歓声で応えた。
慶應応援席は試合後も応援歌を歌うなど盛り上がりをみせ、最後に「塾歌」を歌い、3日間にわたる早慶戦を締め括った。
優勝パレードと祝賀会も後日実施予定
六大学野球リーグにおいて慶應が優勝した場合は、例年であれば閉会式当日の明治神宮球場から三田キャンパスへの優勝パレード、三田キャンパスでの優勝祝賀会が開催されていた。
しかし、今季については優勝祝賀行事は別日に実施することが発表された。日程などの詳細は追って慶應義塾ウェブサイトで知らされるそうだ。ぜひチェックして、多くの塾生塾員にパレードと祝賀会に足を運んでほしい。
関連記事
- 早慶戦2日目 早稲田に完封勝ち! 決勝は今日30日(月)に持ち越し
- 早慶戦1日目は早稲田が勝利! 早稲田の王手を明日で止められるか!?
- 義塾悲願の2年ぶり優勝なるか!? 当日パレードは見送りに
- 体育会野球部員インタビュー第3弾! 副将のSFC生、森下祐樹選手(総4)、小川尚人選手(環4)
- 体育会野球部員インタビュー第2弾! 2年生エース投手、外丸東眞選手(環2)
- 体育会野球部員インタビュー第1弾! 注目の1年生投手、竹内丈選手(環1)