SFC Open Research Forum 2007の2日目、23日(金)17:30から、六本木アカデミーヒルズ40キャラントBにおいて、メインセッション「未来創造塾 – 20年後のエリート・コミュニティを創る」が開催された。村井純常任理事を始め、阿川尚之総合政策学部長、徳田英幸環境情報学部長、山下香枝子看護医療学部長、金子郁容政策・メディア研究科委員長が参加し、古谷知之総合政策学部准教授が司会を務めた。


 セッションでは、まず未来創造塾について詳しい解説がなされた。未来創造塾は、義塾創立150年とSFC創立20周年を記念して提唱されている新しい学園作りの構想だが、今回新たに「レジデンシャルキャンパス」、「フロンティアキャンパス」、「ボーダレスキャンパス」というより具体的な考え方が明らかになった。
 村井理事は「学校とは通う場所ではなく、帰る場所であり、その考えに基づきSFCに新たな宿泊施設を開設する」と語った。構想によるとこの施設は、いわゆる寮の形態をとり、春学期の入学時は新一年生全員が入寮する。その後2週間生活を共にした後、各種選抜によって選ばれた250名が長期滞在する。選抜は入試の成績上位者などが優先され、塾内進学者などからも一定の割合で入寮が許可される。そのほか、SFC中高30名、また留学生100名の入寮も許可される。また看護医療学部からの入寮に関しては、3年次の信濃町での研修を考慮し、特別な入寮方法を検討しているという。各部屋の収容人員は4名。開設場所は、アリーナとバスロータリーを結ぶ道の北側、打越地区を予定している。
 なお長期休暇時には、短期滞在型の宿泊施設として義塾関係者にも開放される。これにより休暇時における大学施設の有効活用と経営面の強化を図るという。
 2010年に創立20周年を迎えるSFCの寮開設計画は、まだ構想段階ではあるものの、その実現が現実味を帯びてきた。