村井純研究室は22日(火)、23日(水)のORFにおいて7つのプロジェクトの展示を行った。その中のプロジェクトの1つ、「暮らしメディア」について取材を行った。

別ブースに2つの風鈴

ORF会場内に2つの風鈴があった。それぞれ離れた場所に設置され、どちらか一方の周りが賑やかになると、もう一方の風鈴が鮮やかな色で光り、鈴の音を響かせる。これが「暮らしメディア」プロジェクトで開発されたものだ。
 賑やかかどうかは音で判断している。音声をマイクで拾い、取得した値をXMPPというチャットなどに用いられているプロトコルに乗せて、もう一方の風鈴まで転送する。

家族の絆

昨今、家族の孤立化が重大な問題となっている。この技術は家族のコミュニケーションを深め、孤立化を防ぐことを目的としている。例えば、独りで暮らしている祖父母の家にこの風鈴を設置する、などの活用法が考えられている。プロジェクト担当の小澤みゆきさん(総4)は「ゆくゆくはオープンソースで公開して、どんどん使ってもらいたいと思っている」と語った。
 社会的な問題意識と技術が結びついたプロジェクト提案、「暮らしメディア」の鈴の音が、暗くなってしまった家族関係を照らしてくれると期待したい。