27日(金)に湘南藤沢ITCは、CNSコンサルタントで貸出を行っているノートPCに、有償製品の購入を促すソフトウェアが混入していたことを公表した。なお、現在は取り除かれている。


 混入が確認されたのは18日(水)の夜。その後貸出が中止となったが、判明より前に、当該ソフトウェアがインストールされた状態のPCの貸出を受けた学生がいる模様だ。
 当該ソフトウェアは20日(金)までに貸出PCより取り除かれ、貸出業務は再開された。現在は利用に当たって問題はない。
 SFC CLIP編集部の調査によると、今回問題になったのは「Registry Mechanic」というソフトウェアであると判明した。「Registry Mechanic」は「スケアウェア」と呼ばれる、悪意のあるソフトウェアである。
 「Registry Mechanic」がPCにインストールされていると、一定のタイミングでシステムのエラー検査が始まる。そこで偽のシステムエラーが警告され、その修正のために製品版の購入を求められる、というケースが報告されている。
 この状態のノートPCを使っていると、実際に感染や故障しているPCであると感じて、製品版を購入してしまうという被害が考えられ、「点検商法」の一種とされることもある。実際ほとんどの場合エラーは無く、購入の必要はない。
 個人情報等を流失させることが無い上、またPCのハードウェア・ソフトウェアのどちらにも破壊を行わないため、悪性度は低いとされている。
 このようなソフトウェアは、無償で提供されている他のソフトウェア等と共にインストールされてしまうことがあるので、注意が必要だ。
 今回問題になった「Registry Mechanic」のように、セキュリティソフトで検出されないものもある。しかしながら、多くの悪意あるソフトウェアはセキュリティソフトで検出される。対策が可能なので、セキュリティソフトをインストールして自衛に努めよう。
点検商法: 「点検」と称して点検作業を行い、虚偽によって不安をあおって商品購入などを行わせる悪徳商法。